【1】腸内の善玉菌を増やす食品の代表格「納豆」
善玉菌を増やして大豆イソフラボンも摂取
腸内環境を整える食品として、黒田先生がまず最初に挙げたのは「納豆」です。
「腸内環境を整えるには善玉菌(プロバイオティクス)を増やすことがとても大切です。
腸の中には腸内環境を良くする善玉菌と悪玉菌と日和見菌という3種類の菌がいますが、腸内環境を悪くするのが悪玉菌です。悪玉菌を増やさないためには、善玉菌を腸にできるだけ多く増やすことが大切です。
善玉菌を多く含む食品の代表格は発酵食品です。
中でも納豆には胃酸に負けることなく、生きたまま腸内にたどり着く納豆菌があり、もともといる善玉菌を活性化させ、悪玉菌を抑制して腸内環境を改善してくれます。
また、納豆の原料である大豆には、腸内細菌の餌となる水溶性食物繊維、便のかさを増してくれる不溶性食物繊維が豊富に含まれています。積極的に食べることによって、善玉菌を増やして腸内環境を整えることができます」(黒田先生)。
また、40代、50代女性には特にうれしいメリットも。
「納豆には女性ホルモンと似た効果を得られるとされる大豆イソフラボンも含まれます。女性ホルモンの分泌が減る更年期世代の女性は積極的に摂取したい栄養です」(黒田先生)。
【2】善玉菌を増やし食物繊維も豊富な「キムチ」
塩分が多いのでとり過ぎには注意を
次に挙げたのがキムチです。
「納豆と同様に、キムチは発酵食品で善玉菌(プロバイオティクス)を多く含んでいます。さらにキムチには、ラクトバチルスという植物性の乳酸菌が豊富に含まれています。
一方、消化・吸収されることなく大腸まで達し、腸内にもともと存在する善玉菌の餌になる成分をプレバイオティクスといいます。食品では食物繊維やオリゴ糖がそれにあたり、白菜にはプレバイオティクスの食物繊維が豊富に含まれています。
キムチには、このプロバイオティクスとプレバイオティクスの両方が含まれているので、効果的に腸内環境を整えてくれるのです
また、キムチに含まれている唐辛子のカプサイシンという成分は代謝が促進され、脂肪をエネルギーに変える効果があることで知られています。
キムチをとるときに気を付けたいのは量。塩分が多いので小皿にひと盛り程度が適当といわれています。乳酸菌は加熱すると死滅するため、できれば生で食べたほうが良いですが、死んだ菌でも善玉菌の餌になるので無駄ではありません」(黒田先生)。
【3】アマニ油、えごま油、MCTオイルなどのオメガ3系脂肪酸
腸内の炎症を抑え、免疫力を改善
3つ目に挙げたのがオメガ3系脂肪酸、いわゆる「油」です。油はダイエットや健康の敵というイメージがありますが……。
「アンチエイジングの敵となる油は、まずはオメガ6系の油です。いわゆるサラダ油に多く含まれ、加工食品にも含まれます。もう一つはトランス脂肪酸です。マーガリンやショートニングなどがあたり、量産されるパンやケーキ、クッキーなどに含まれています。
一方のオメガ3系はアマニ油、えごま油、MCTオイルなどです。これらの油には脂肪の蓄積の予防や糖尿病予防の効果や、体内の炎症を抑える働きや腸内免疫を改善させる働きがあることが知られています。
ただ、オメガ3系は加熱すると効果がなくなります。生で使うのがおすすめです。また、酸化しやすいため数カ月で使い切ります。
私はサラダのドレッシングに使ったり、豆腐にかけたりといろいろなものにかけています。1日大さじ1(15g)が適正量とされています」(黒田先生)。
まとめ
いかがでしょうか。「よし!明日からこの3つを毎日とるぞ!」と思えましたか。ただ、黒田先生によればどんなに健康によい食品も毎日とり続けるのはあまりよくないということ、どんな食品にもメリットとデメリットがあるということです。週に2~3回程度のペースでの摂取がおすすめということでした。
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取材・文/mido
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。