かなこさんはお金の貸し借りに抵抗があったものの、「友だち同士、親同士、助け合わなくちゃ」という気持ちで、さゆりさんにお金を貸します。
さゆりさんがかなこさんに1万円を借りた日の夜。自宅でくつろぐさゆりさんは、夫との雑談の中で、「かなこさんにお願いされて遊びに行っているだけ」と嘘を話したのです!
続けて、「義母に子どもを養子によこせと迫られているらしい」など、かなこさんに話していた自身の境遇を、かなこさんに起こっている出来事かのように夫に話しました。
さらに、実はさゆりさんの義母はすでに亡くなっていたことがわかり……。
「楽しみ〜♡」意味がまるで違うふたり
妻が嘘をついているとは、夢にも思わない夫。やさしい妻と結婚し、子どもに恵まれたことに感謝し、「天国の母さんにも会わせたかったよ……」とひと言。
「そうだね〜」
さゆりさんは夫の言葉に、顔をひきつらせながら答えます。すると、かなこさんからメッセージが入りました。
「さゆりちゃん! 今日はありがとう! ところで保険料金、大丈夫だった?」
一瞬、何のことだかわからないさゆりさん……。
「あぁ! はいはい。保険料金ね」
自分がついた嘘を思い出し、「かなちゃんのおかげで保険料金払えたよ! 生活費が入ったら返すから安心してね。本当にごめんね!」とかなこさんに返事をしました。
安心したかなこさんは、「また来週もごはんしようね」と返信。
「うん! する♡ 中華がいいな〜」
さゆりさんはちゃっかり、食べたいメニューをリクエスト。
「来週……楽しみ♡」
同じ思いのふたりですが、裏にある気持ちはまったく異なります。純粋にさゆりさんとの時間を楽しみにしているかなこさん。しかし、さゆりさんはかなこさんに適当な嘘をつき、かなこさんのやさしさに甘えているだけなのでした。
自分がついた嘘すら、忘れていたさゆりさん。かなこさんはさゆりさんの話を真正面から受け止め、なんとか支えようとしていました。しかし、さゆりさんは本当に適当に、その場限りの言葉で話していたようです。かなこさんを思うと、許せないですね……。
かなこさんはさゆりさんを信用している反面、言いようのない違和感を覚えています。皆さんは、さまざまな人と関わるなかで、「なにか、違和感があるな……」と直感的に思ったことはありますか?
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