さゆりさんには、「義母にいびられ、子どもを義実家の養子にしろと迫られている。夫はモラハラで、自由に使えるお金がほとんどない」という複雑な家庭事情がありました。
「お米が買えない」「生命保険の保険料金が払えない」と訴えるさゆりさんに、都度お金を貸していたかなこさん。できる限りさゆりさんを支えようとしていました。
しかし、さゆりさんはかなこさんに嘘をついていたのです。
かなこさんに話していた自身の境遇を、かなこさんに起こっている出来事かのように夫に話しており、「かなちゃんにお願いされて、家に遊びに行ってるだけ。お金に困っているようなので1万円貸した」と夫に説明。そして、なんとさゆりさんの義母はすでに亡くなっていました。
さゆりさんが嘘をついていることなど、知るよしもないかなこさん。ある日、遅れてリトミックのレッスンに到着すると、散らばっているさゆりさんの靴を見つけます。かなこさんは、「さとこさんの嫌がらせは本当だったんだ」と動揺。
教室に入ると、気まずそうに目を背けるさとこさんに「私が嫌がらせの現場を見たこと、気が付いてる」と確信し……。
正義感の強いママに、なぜか…
かなこさんがさとこさんの嫌がらせの形跡を見た日。いつものようにかなこさんの家にさゆりさんが訪れ、ランチを振る舞っている際、「さゆちゃん……」とかなこさんが話を切り出しました。
「今日さ、私、遅れて来たでしょ? 前にさゆちゃんが言ってたとおり、さゆちゃんの靴だけ蹴散らされてたの……」
「まじか〜かなちゃんが直してくれたの? ありがとね〜!」
かなこさんが用意した、熱々のあんかけ焼きそばを夢中で頰ばるさゆりさん。さゆりさんは話どころではない様子です。
「さとこさん……よそよそしかったし、私が嫌がらせを目撃したの、気が付いているんだと思う」
そして、かなこさんは決意を固めたような表情で、「私……さとこさんに注意しようと思って」とさゆりさんに伝えました。
「は!? 何考えてんの!? 絶対やめて!」
教室の雰囲気を壊したくない気持ちからか、さゆりさんは必死な表情でかなこさんを止めるのでした。
ママ友の嫌がらせを目撃したかなこさんは、本人に直接注意しようと決意しました。同じレッスンに通うママ同士。注意をしたら気まずくなってしまうかもしれないため、勇気のいる決断ですよね。まして、さゆりさんへの嫌がらせで、自分には直接関係のないこと。かなこさんの正義感は素晴らしいですね。
さゆりさんはかなこさんに嘘をついていたため、なんとも信用しがたい部分がありますが、純粋に心配しているかなこさんのためにも、嫌がらせの問題が穏便に解決するよう願うばかりです。