生理痛がひどいが人には相談できなかった
私は中学生のころからずっと生理痛がひどく、度々学校を欠席することもあったほど。中学生や高校生のころは、恥ずかしさから友人にも「生理痛で休む」とは言えず、友だちにも相談できないまま、「風邪をひいた」とウソをついていました。
それから大学生になり、生理との付き合いも長くなったことで次第に周囲にも生理についてフランクに話すことができるように。友だちに生理痛がひどいことを打ち明けたり、友だちの生理痛がひどい話を聞いたりして、「自分だけではないんだ」「恥ずかしいことではないんだ」と感じることができるようになったのです。
初めてのアルバイト先で…
大学生になって初めてのアルバイトが決まり、「さぁ、頑張ろう!」と思ったところ、生理がきてしまいました。アルバイトを始めて3日目のことです。
案の定、とても腹痛がひどく、頑張って出勤はしたものの、どうしても耐えられる状況ではなく……。私は女性の上司に相談することにしました。
上司は女性でしたし、私は「わかってくれるだろう」「やさしい言葉をかけてくれるだろう」と勝手に安心と期待をしていた部分があったのですが……。
「生理は病気ではない」のひと言
上司に生理痛のことを相談し、今日のシフトを外してもらえないかと尋ねたところ、「生理は病気ではないよね?」とバッサリ。
それ以上は何も言わず、その上司は仕事に戻っていってしまいました。私はどうしたらいいかわからず、初めて言われた強い言葉に、なぜか涙が止まらなくなってしまいました。
倒れそうになりながらも、なんとかその日は6時間のシフトをこなし帰宅。次の日は頭痛とひどい立ちくらみで、大学を休みました。
このとき、改めて生理の症状は人それぞれだからこそ、わかりあえない場合もあるのかもと考えさせられました。もしかしたら女性の上司は、生理痛が軽いほうでつらさがわかりづらかったのかもしれない。もしくは、つらくてもこれまでも頑張って働いていたのかもしれない。今となっては、上司の言葉の真意はわかりませんが、生理に対して同じ女性でもいろいろな考え方があるのだと感じたのです。
そして、翌月からは無理をしないことはもちろんですが、周囲に迷惑をかけないようにと、生理予定日の前後はシフトを事前に調節。また、相談しやすいアルバイトの女性の先輩に事情を説明し、すぐに交代で入ってもらえるようなシフトをお願いするようにしました。
生理の症状は人それぞれ。生理痛はひどい人もいれば、あまり感じないという人もいるのでしょう。上司の言葉で、改めてそのことを考えさせられました。でも、もし私がアルバイトをしていたときの上司と同じ立場になったら、「生理痛は病気じゃない」なんて冷たい言葉は絶対にかけたくないと思っています。生理痛で本気で悩んでいたからこそ、できる限り寄り添って一緒に解決策を考えていきたいとも思った経験でした。
私はその後、生理痛のひどさが不安になり病院を受診。病気などはなく、今は定期的に検診で病院に通って様子を見ています。そして、体を温めたり、ストレッチをしたりなど生理痛を軽減させるための工夫も模索しながらおこなっています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/なかまるあゆみ
イラスト/もふたむ
監修/助産師 松田玲子
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