2人の銀行員と出会い
ある日、宝くじの一種であるロト7で運試しをしたパニ爺。ただの運試しのつもりだったのですが、なんと高額当選していたのです!
そのことを孫のパニ子に報告したところ、近所のマジカヨ銀行に預金しに行こうと言われました。しかし、パニ爺はマジカヨ銀行には行きたくない様子。
その理由は、一昨日にマジカヨ銀行に行った際にひどい対応をされていたからでした。
その日、パニ爺は自身が会長を務めている飲食グループ「パニ」の系列店である「パーラーpani」にオムライスを食べに行っていました。そこで隣に座っていた青年たちと少し話をしたのだそう。
青年たちは銀行員だったようで、マジカヨ銀行の矢橋とオモテナシ銀行の伊井と名乗りました。2人はパニ爺に名刺を渡し、預金をするならぜひウチで! と言い残して行きました。
老人は貧乏人!?
パニ爺は早速、家から近いマジカヨ銀行を訪ねました。名刺に書かれていた矢橋の名前を伝え、取り次いでもらったところ……「あ……っとぉ……さっきお会いした方ですよね? じゃあ……っと……ちょっとお待ちください」と矢橋は何だかパニ爺の相手をしたくない様子。
その後、パニ爺は2時間もの間ずっと待っていたのですが、矢橋は一度もパニ爺の元に来ることはなく閉店の音楽が流れ始めました。
待っているパニ爺の姿を見た矢橋は「あれ? じーさんまだいたの?」とひと言。そして「年金しかもらってない貧乏人でしょ?」「俺、忙しいんだよ。貧乏人は相手にしてらんないの。閉店だから、もう帰ったら?」とパニ爺に言いました。
そして「ジジイのショボい貯金なんかさw貧乏人は後回しwマジ時間の無駄だわw」とパニ爺を銀行から追い出したのです!
これにはパニ爺も腹が立ったものの、ぐっとこらえて帰宅しました。
一方、オモテナシ銀行では
パニ爺の話を聞いたパニ子は怒り心頭! そして近所のマジカヨ銀行ではなく、もう1つのオモテナシ銀行へ行くことになりました。
オモテナシ銀行に到着した2人は、伊井の名刺を差し出し、伊井を呼んでもらうことに。程なくしてやって来た伊井は、「パーラーpani」でパニ爺と話をしたことを覚えていたようで「ご来店ありがとうございます!」と元気にあいさつをしてくれました。
そしてすぐにパニ爺を案内してくれ、預金の話もスムーズに進んでいきました。手続きには時間がかかったものの、伊井の気持ちの良い接客が気に入ったパニ爺。
他の銀行に預けているお金もオモテナシ銀行に移したいと思うほどでした。
2人の青年とまた再会し
後日、パニ子と一緒に「パーラーpani」で食事をしていたパニ爺。すると、また近くに矢橋と伊井がいました。
伊井はパニ爺に気付くと笑顔でお礼を述べました。しかし矢橋は「このじーさん、お前の銀行にも行ったの?」と失礼な発言をし、バカにしたような態度でパニ爺のことを見ていました。
矢橋の態度を見たパニ子は「パニ爺、そんなにショボい金額を貯金したの?」とパニ爺に聞きました。すると伊井から「ショボい金額なんてことありませんよ!」と億単位の貯金をしたことが明かされました。
矢橋が驚いていると、1人の男性が血相を変えて店にやって来ました。その男性はマジカヨ銀行の支店長で矢橋を探しているようでした。
パニ爺と矢橋が一緒にいるのを発見した支店長は「お、お、遅かったか……!」とうろたえてしまいました。
100億の預金は…
支店長の様子を見ても「このじーさんとおかっぱ、知ってるんですか?」とパニ爺とパニ子に対する失礼な発言を連発する矢橋。支店長はパニ爺たちに矢橋の失礼を謝罪しましたが、時すでに遅し。
パニ爺は支店長が悪いわけではないものの、教育ができていなかったということで矢橋と同罪だと思っていたようでした。
そして会社の資金としてマジカヨ銀行に預けていた100億はオモテナシ銀行に移動すると宣言! 矢橋と支店長は土下座までして謝ってきましたが、パニ爺が2人を許すことはありませんでした。
矢橋は接客などでクレームがあったこともあり、銀行を解雇に。支店長は離島の支店に異動となり、自ら退社を選んだのだとか……。
パニ爺はといえば、また宝くじにチャレンジし一攫千金を狙っているのだそう。もちろん、当選したときはオモテナシ銀行にお金を預けることにしているそうです。
--------------
お年寄りだから貧乏だと決めつけ、邪険に扱ってしまった矢橋は銀行をクビになってしまいました。伊井のようにどんな人にでもやさしく誠実に接することは対人関係を築く上で大切なことですよね。
ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!