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腸内環境の乱れは意外な病気が潜んでいることも…腸内環境がわかるチェックリスト付き【医師監修】

今やいろいろな場面で聞かれるようになった「腸内環境」というキーワード。健康や美容のためには健全な腸内環境が必要らしい…とまではわかっていても、なかなか検査を受けるまではいかないのも現状ではないでしょうか。そこで今回は、腸内環境に詳しいアンチエイジング専門医の黒田愛美先生に取材。今すぐできるチェックリストを紹介してもらいました。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師黒田 あいみ 先生

美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic医師(東京都中央区銀座4丁⽬2-17 銀座111レジャービル13階)。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。
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腸内環境とアンチエイジングの関係は?

腸内環境が整えば、老化の原因「活性酸素」が増えにくい体に

腸内環境が良いというと便秘や下痢がなく毎日すっきり暮らせる、くらいしかイメージしか湧きません。しかし、黒田先生によれば腸内環境を整えることはアンチエイジングのためには欠かせないと言います。

 

老化を早める物質は『活性酸素』といって、呼吸によって取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になったものです。

 

活性酸素は体内の代謝に欠かせませんが、過剰に発生すると細胞を破壊していってしまいます。それがいわゆる『老化』です。

 

活性酸素が必要以上に増えないように、体の中でもコントロールがされています。そのためにはミトコンドリアの機能を高めることが非常に大切です」(黒田先生)。

 

ミトコンドリアとはどのようなものでしょうか。

 

「私たちの細胞には、ミトコンドリアという小器官があります。細胞を元気に保つ働きがあり、エネルギー産生や感染防御など私たちの生命を維持するためには欠かせません。そして、活性酸素が過剰に増えることを抑える機能もあるのです。

 

ミトコンドリアの機能を高めるには、体内の炎症をできるだけ取り除くことが大切です。その中でも大切なのが腸内環境。腸内で炎症が起きていると、ミトコンドリアの機能を高めることはできません。

 

また、脳と腸は自律神経やホルモンを介してつながり、相互に調整し合っています。

 

更年期にはホルモンバランスや自律神経が乱れやすくなるため、腸にも悪影響を及ぼしやすくなります」(黒田先生)。

 

あなたの腸内環境をチェック!

便秘女性

 

以下に当てはまるものがあればチェック!

□下痢や便秘になることが多い

 

□おなかが張った感じがある

 

□肌荒れ、吹き出物がなどが出る

 

□2杯以上のアルコールを週3回以上飲む

 

□喫煙する

 

□疲れやすい、疲労感が取れない

 

□運動不足

 

□睡眠不足または寝つきが悪い

 

□ストレスを感じている

 

□甘い物が好き

 

□グルテン食品(小麦製品)を週2回以上食べる

 

□カゼインを含む食品(乳製品)を週2回以上食べる

 

□コンビニ弁当やインスタント食品を週2回以上食べる

 

□アレルギーを持っている

 

チェックはいくつ付きましたか?

 

 

乱れた腸内環境を長年放置していませんか?

リーキーガット

 

老化の悩みや体調不良の裏に意外な病気が潜んでいることも

チェックの結果はいかがでしたか? チェックした数が多ければ多いほど悪そうだな、とは予測できますが……。

 

チェックが3個以上ある人は、腸内環境が乱れている可能性があります。

 

現代人の9割は腸内環境が乱れているといわれています。若いころからチェックリストにあるような生活を長年続けていると、着実に腸内環境は乱れていきます。

 

腸内環境が悪化すると病気を招くこともあります。『リーキーガット症候群』という病気で、『腸漏れ』とも呼ばれます。

 

腸内細菌の働きや炎症などにより、小腸の壁に分子レベルの小さな隙間が発生することで、本来血管内に取り込まれることはない異物(菌・ウイルス・たんぱく質など)が血液内に漏れ出してしまう病気です。

 

症状としては、原因不明の熱、筋肉痛・関節痛、胸やけ、息切れ、吐き気、腹痛、抜け毛・もろい爪、おなかの張り・消化不良、不眠症、記憶力低下、集中力低下、不安感、まとまらない考え、疲労感、下痢・便秘、口臭、神経過敏、食欲低下、ニキビ、じんましん、ぜんそく、アトピー性皮膚炎などがあります。内科や皮膚科に診察してもらっても治らない、という方が相談に来ることが多いです。

 

その中でも多いのが肌荒れと慢性疲労です。

 

治療は食事指導とサプリメントの処方です。食事面では、控えたい食品(白砂糖、カゼイン、グルテン、加工食品、酒、オメガ6の油など)を指導します。サプリメントは、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌(プロバイオティクス)や食物繊維、アミノ酸の一種であるグルタミンや消化酵素などを組み合わせて処方します。

 

クリニックでは私が厳選したサプリメントを処方しています。また、ストレスも大きな原因になるのでストレス回避を一緒に考えていきます」(黒田先生)

 

まとめ

皆さんはチェックリストにチェックが何個付きましたか? 私は5個でした。特に便秘や下痢に悩まされているわけではないのに、腸内環境が乱れているという結果に驚きました。

 

リーキーガット症候群の治療は、そのまま腸内環境を改善させる方法でもあります。まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか。ただし、黒田先生によれば、サプリメントは自己判断ではなく専門の医師が選んだものが安心ということです。

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

 

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取材・文/mido

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