初経がきたと母に伝えると…
小学校6年生のとき、学校での授業中に初潮を迎えた私。突然のことで驚きましたが、すでに初潮を迎えている友だちがいたため、その子に助けてもらいながら保健室へ。保健の先生にナプキンをもらって装着し、その後はいつもどおりに授業を受けました。
午後の授業が終わり、私はいろいろな思いを抱きながら帰宅。「生理がきたってお母さんに言ったらなんて言うかな?」「やっぱり赤飯は用意されるのかな?」と、ワクワクドキドキしつつ、家に向かいます。
そして夕方、仕事を終えて帰ってきた母に「生理になった」と伝えると、母はびっくりしながらも「おめでとう」「大人の仲間入りだね」と祝福してくれました。母が喜んでくれ、とてもうれしく感じたのを今でも覚えています。
突然どこかに電話をかけ始めた母
夕飯はお赤飯ではなかったものの、ちょっとしたお祝いごはんでした。突然にもかかわらず、ごちそうを用意してくれた母に、私は「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えました。
ここまでは和やかな雰囲気で過ごしていた私たち。しかし、このあとに予想外の展開が待っていたのです。夕飯を食べ終えると、母がどこかに電話をかけ始めました。20分、30分……と経っても、母はひたすら電話で誰かとしゃべっています。
誰と何を話しているんだろうと疑問に思っていると、「こっちにきて! 電話をかわって!」と母から声をかけられました。私が電話口に出ると、相手は「花子ちゃん? おばあちゃんよ」と名乗ります。どうやら、母が電話をかけていた相手は母方の祖母だったようです。
どうして話したの!?
次の瞬間、祖母から「生理がきたんだってね。おめでとう」と祝福の言葉が飛んできました。そして、祖母は「ちょっと待ってね」と言い、今度は叔母、祖父の順に電話に出て「よかったね」「おめでとう」と口々にお祝いされたのです。
確かに祝ってもらってうれしくはあったものの、「そうしてわざわざ生理がきたことをみんなに言っちゃったの!? 恥ずかしいんだけど!」と、私はデリカシーのない母に対して苛立ちを覚えました。しかし、私のそんな気持ちなど露知らず、電話を切った母は「みんなにお祝いしてもらってよかったね!」と満面の笑みを浮かべたのでした。
初経をみんなに祝ってもらえたのはうれしかったのですが、思春期ゆえの恥ずかしさもありました。母にはもう少し私の気持ちを考えてほしかったと、今でもたまに思い出しては何とも言えない気持ちになります。自分の子どもが初経になったときには、子どもの気持ちを最大限に配慮できたらと思っています。
著者/花山 花子
イラスト/すうみ
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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