更年期とともに現れた甲状腺の病気
私は40代に入ってから子宝に恵まれ、どうにか無事に出産をしました。高齢での育児は体力的にきつい面はありましたが、この子のためにも頑張るぞ!と意気込んで、仕事に育児に励んでいました。
ところがある朝、鏡に映った自分の姿を見ると、首の右側がぷっくりと腫れているではありませんか。甲状腺の専門医に診てもらうと、右側の甲状腺に腫瘍ができているとのこと。人生で初めて入院をし、全身麻酔で手術をし、甲状腺(右葉)を切除することになりました。
幸い良性の腺腫で術後の経過も良く、1年間隔くらいの経過観察で済んでいました。
母の死去とストレスで在宅ワークへ切り替え
50代に入り、闘病していた母が亡くなり、父も体調を崩してしまいました。私は外勤の仕事をしながら両親の入院しているそれぞれの病院に通い世話をしたり、実家の整理整頓や両親に代わり諸手続きなどをしたり、そして子育てをしていました。
疲労困ぱいしていた私の姿を見かねた家族から仕事を辞めることを勧められ、私は外勤を辞めて在宅ワークへとシフトすることに。
最初に体に変調を感じたのは、腕・足・そして胴体のむくみを自覚したときでした。朝起きて鏡を見た際、パンパンに腫れた顔が映っていました。むくみは治まることはなく、1週間後に外勤を退職するころには、ろれつが回りにくいほどになっていたのです。
大病を防げた要因とは
外勤を退職後、長年お世話になっている皮膚科を受診して、体のむくみやろれつが回らなくなってしまったことについて医師に相談しました。すると、皮膚科の医師は「できるだけ早く内科を受診して診てもらって!」と、真剣な表情で紹介状を書いてくれました。
私はすぐに紹介してもらった内科を受診。その結果、私は「橋本病(慢性甲状腺炎)」を発症しており、このままずっと放置しておくと狭心症などにつながる可能性もあるということがわかりました。内科医から「治るから。かかりつけの皮膚科の先生が気付いてくれてよかったね」と声をかけられました。
内科医の説明によると、「もともと2つの甲状腺でどうにか機能していたところ、40代で腫瘍が見つかった際に受けた手術で良い部分まで摘出してしまった。そのせいで甲状腺機能低下症になっている」とのことでした。
まとめ
私は、加齢に伴う悩みを聞き見ていてくれる周りの人たちがいたことが、発病から大変な事態に陥ることを防いでくれたと思っています。支えてくれる家族や関係者の方々、そして「ただいま!」と帰ってくる娘の笑顔を大切にしていきたいです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
イラスト/おみき
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著者:ちびむす
マスコミで働いていた両親に似て、仕事に真っ黒になるきらいがある。衛生管理者の資格所持者。仕事と健康の両立を図ろうと奮闘する一児の母。