しかし数年後、妻は苦い表情で夫が食事をする姿を眺めていました。
夫は、翌日の分を想定して作ったものまで、すべて食べてしまう、“食いつくし系夫”だったのです。
本人に悪気はまったくないため、注意しても響きません。そんな夫に頭を抱えていると……。
結婚後に発覚したこと…
妻の実家では、冷蔵庫のおかずや買い置きのお菓子を食べる際は、必ず親に確認していました。育った環境や考え方の違いはあるとわかってはいるものの、妻は夫の行動にとても戸惑っていました。
夫はもともとおいしそうによく食べる人。そんな姿に魅力を感じていた妻ですが、結婚後、夫はとても食い意地が張っていると気が付きます。
お弁当用のおかずをタッパーに入れ、目立つように付箋をつけておいても、夫が夜中に食べてしまい、それならばと、ウインナーなどの既製品を用意しておいても、同じこと……。
「お弁当用だから」と注意する妻ですが、「冷蔵庫にあったら食べちゃうよ」と夫はあっけらかんとしていました。
何度も注意し、何度も怒る妻。しかし、夫は反省する様子はなく、同じことを繰り返すのです。
「もーいいや……。何回言っても無駄なら、ムカつくけど我慢するしかない……。私のほうが折れるしかないよね」
悪気がなく、何度言っても直らない夫の行動に、半ば諦めていた妻。
そして数年後、夫婦の間に男の子が誕生します。大喜びする夫は、産後の妻をいたわり、「散歩してくるから、ママはゆっくりしてね〜」と気配りをしくれました。
「困ったこともあるけど、やさしくていい夫なんだよね」
家中のものを食いつくしてしまう夫に頭を悩ませていた妻ですが、子どもが生まれたことで、夫の“いいところ”を再認識するのでした。
妻が何度注意しても、直す気すらないような夫。悪気がない分、タチが悪いですね。
夫婦といえど、もともとは他人同士。同居するうえで、価値観の違いを目の当たりにし、戸惑ったという経験をした人は多いのではないでしょうか。
妻が「直らないなら我慢するしかない」と感じたように、“人を注意したり怒ったりすること”は、とても体力を使いますよね。「私のほうが折れるしかない」と諦めてしまう気持ちはよくわかります。
皆さんは、夫婦間で価値観のズレが生じたとき、解決するまでとことん向き合い、すり合わせますか? それとも、ある程度のところで諦めますか?
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