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片頭痛だと思っていたらまさかの病気が…目には見えない病気の恐怖を実感し

昔から雨の日や低気圧の日には頭が痛くなり、薬が欠かせない私。大抵は薬を飲んだら落ち着きますが、この日の頭痛はいつもと様子が違いました。薬を飲んでもなかなか頭痛は治まらず、痛みに耐えていると、突然殴られたかのような強い痛みが後頭部に走ったのです。ただの片頭痛だと思っていたら恐ろしい病気が判明したときのことをお話しします。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師新田 正光先生

1997年秋田大学医学部卒業。日本循環器学会 専門医。日本内科学会 総合内科専門医・指導医。その他、日本心血管インターベンション治療学会、日本透析医学会、日本救急医学会や日本不整脈心電図学会の専門医も勤めている。
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頭が痛いのは低気圧だから?

私は昔から、雨の日や低気圧になると決まって朝から頭痛が起こり、体調が悪くなります。

 

頭痛がひどいときには内科を受診し、頭痛薬を処方してもらったり点滴をしてもらったりすることもしばしば……。しかし、自分の中で我慢できる痛みのときには、薬を飲まずにこらえる日もありました。

 

梅雨に入った6月のことです。じとじとと雨が降っていたある日、いつのように頭痛の症状が出ました。

 

この日は特に頭痛がひどかったため、薬を飲んでゆっくり休むことに。大抵の場合、半日ほど休んでいると良くなりますが、今回の頭痛はなかなか良くなりません。

 

病院を受診しようと思いましたが、車を運転するのも危険なくらいひどい痛みだったため、断念して結局その日は1日横になっていました。

 

突如殴られたような痛みが!

頭を抑えて痛みに耐える女性のイメージ

 

次の日、私は横になりながら必要最低限の仕事をこなしていました。

 

昔から頭痛持ちのため、仕事は在宅でできるものを選んでいます。頭痛が悪化したときは横になって休み、少し和らいだときに業務を進める、といった具合で頭痛に合わせた生活を送っていました。

 

重たい頭を持ち上げパソコンに向かって仕事をしていると、突如後頭部を思いっきり殴られたような激痛が! あまりの痛みに声も出せずその場にうずくまりました。

 

一瞬の出来事で何が起きたのか理解できず、痛みが落ち着くのをじっと待ちました。殴られたような痛みはしばらく続きましたが、動かずうずくまっていると痛みは落ち着き、頭痛も治まっていきました。

 

あまりの痛さだったため、今日の出来事を帰宅してきた夫や娘に相談してみることに。すると「すぐに病院に行ったほうがいい」と夫に強く言われ、後日近くの脳神経外科を受診しました。

 

病院に着いて受付を済ませて待っていると、あっという間に自分の番号が呼ばれます。診察室で今回の頭痛のことを先生に話すと、「念のためMRI検査をしておこう」と言われ検査をすることになりました。

 

検査自体は15分ほどで終了し、「頭痛はいつものことだし、特に何もないんだろうな」くらいの軽い気持ちで先生に呼ばれるのを待っていました。呼ばれるまでかなり時間がかかりましたが、待合室に人が増えていたこともあり、「混み合っているだけだろう」とのんきに考えていました。

 

 

痛みはただの片頭痛ではなかった

医師の診察を受ける女性のイメージ

 

名前を呼ばれて診察室へ入ると「ただの片頭痛ではありません。あなたは脳動脈解離を引き起こしています」と、思いもよらない病名を告げられました。脳動脈解離は最悪の場合、くも膜下出血や脳梗塞につながる可能性がある病気だそうで、私は頭が真っ白に……。

 

「私、死ぬんですか?」と先生に聞くと、「詳しい検査を再度おこないましょう」と言われ、専門の先生に診てもらうことに。

 

検査中は不安で仕方ありませんでした。検査が終わり、専門医に確認してもらうと、過去に動脈壁の一部が裂けており、そこから出血していたことがわかりました。

 

今は血液が固まっているため、1カ月間は激しい運動などを控えて安静に過ごすように言われ、再度受診して欲しいと伝えられたのです。

 

そして、先生から2つの指示がありました。1つ目は、病院を再度受診するまでの期間にくも膜下出血や脳梗塞を引き起こす可能性は低いが、少しでもおかしいと思うことやいつもと違う痛みがあれば、迷わず救急車を呼んで欲しいこと。

 

2つ目は、外出時はこれから渡す診断書を必ず常に持ち歩くようにして欲しいと言われました。

 

帰宅後、夫や娘に今の私の状態を説明し診断書を見せると、驚いて涙ぐんでいました。私も話しながら涙を流し、これからの不安で押しつぶされそうな気持ちでいっぱいでした。

 

しかし私が不安な顔をすればするほど2人の表情も曇っていくのがわかり、このままではいけないと思い先生から受けたアドバイスを伝えました。「あまり考えすぎることは体にも良くないのでいつも通りの生活を心がけてください」と言われたことを話すと、2人ははっとして、冷静さを取り戻したようでした。

 

その日から、家族も私の頭のことを考えすぎず、安静にできるよう手伝ってくれることになったのです。

 

まとめ

1カ月安静に過ごし、再度病院を受診。MRI検査をおこない、くも膜下出血や脳梗塞を引き起こす可能性は低いだろうと診断されました。しかし、何がきっかけで動脈壁の一部が裂けたのかはわからないままでした。合わせて殴られたような痛みを引き起こした原因も不明です。

 

しかし、あのとき病院を受診したからこそ目には見えない病気を見つけることができたので、きちんと病院を受診してよかったと思っています。今は年に1度の検診をしており、経過観察をしています。今回のことで頭だけにかかわらず、体の異変などを感じたときには迷わず病院受診をするのが自分を守る一番の方法だなと感じました。

 

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

イラスト/sawawa

 

 

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著者:武田さやか

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