企業説明会に向かう電車の中で…
その日はかねてより興味のあった企業の説明会がありました。早々に申し込みをし、気合十分に当日を迎えた私。そろそろ生理が始まるタイミングだとわかっていましたが、就職活動のことで頭がいっぱいで、ナプキンの準備などはせず家を出ました。そして説明会に向かう電車の中で、おなかが急に痛くなり……。そう、最悪のタイミングで生理が始まってしまったのです。
私の生理痛は重いほうで、毎回鎮痛薬を服用しています。さらに、数年に一度、激しい腹痛と吐き気、それに伴う冷や汗と悪寒で倒れこんでしまうほどのひどい生理通に襲われることも。タイミング悪く、その日はひどい生理痛のほうでした。慌てて薬を飲みましたが、すぐには効かず途中下車してトイレに駆け込みます。なりふり構わず、そのままトイレの床に座り込みました。それでもなかなか痛みは治まりません。
結局、余裕をもって家を出たにもかかわらず、説明会には間に合わない時間になってしまいました。
泣きながら彼に電話
志望企業の説明会をドタキャンすることになり、悲しさと悔しさ、そして治らない痛みに涙が勝手に溢れてきた私。自分でもどうしたらよいかわからず、ひとり暮らしだった私は、当時付き合っていた彼に電話をかけました。電話に出た彼は驚いた様子で、「すぐそこに行くから」と駅まで駆けつけてくれ……。
彼が到着したころには痛みは治まりつつありましたが、髪はぐちゃぐちゃ、冷や汗でリクルートスーツはぐっしょり。化粧も落ちて顔面はドロドロになり、悲惨な状態でした。トイレの前に佇む悲壮感あふれる私を見つけて、彼は駆け寄り「友だちはどうしたの?」と聞きます。
なんのことかと聞き返すと、私が泣きながら話していたことでよく聞き取れなかったようで、彼は私の友人が事故に巻き込まれてパニックになっていると勘違いしたのだそう。深刻な時代だと思い、慌てて駆けつけてくれたのです。
彼の聞き間違いぶりに思わず笑ってしまった私は、彼と話しているうちにだんだんと気持ちも落ち着いていきました。
その後、彼は自宅まで私を送ってくれて、おかゆやカップスープ、飲み物などを準備してくれました。初めての就職活動で意気込んでいたこともあり、説明会に行けず「もう終わりだ」と絶望した私でしたが、彼が温かく寄り添ってくれたおかげで立ち直り、それからは気持ちを切り替えて就職活動に取り組むことができました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/羽奈はな
イラスト/sawawa
監修/助産師 松田玲子
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