数年後、小学生になった息子は、学校から鉢植えのミニトマトを持ち帰ってきました。観察の宿題を終えてから、収穫するのを楽しみにしていた息子。しかし、妻と息子が寝ている間に、酔って帰った夫がトマトを食べてしまったのです。
妻が夫を咎めると、「酔っぱらってたらいろいろ食べたくなるし、すぐ食えるものを準備しておいてくれたらよかったんだよ」と妻を責めるような言いぶり……。
妻は怒鳴りつけたい気持ちを抑え、夫に対する怒りを冷静に、そして率直に伝えました。
「はっきり言って、そこまで食欲を抑えられないっておかしいと思う。食いしん坊とか、そんなかわいらしいものじゃない。……いやしいよ」
すると夫は、「もう何も食わないよ!!」と逆ギレしてその場を去りました。夫の様子に、「ありゃダメだ」と妻があきれていると……。
夫が謝ったワケは…?
夫婦間でいつまでもギスギスしているのは息子に悪いと感じていた妻は、仲直りすることに。
夫の食事を作らず無視していた妻。夫は数日で音を上げ、お菓子を片手に謝ってきました。
「反省したというより、自分の食事を作ってほしいからだろうけど」
内心そう思っていましたが、夫婦間が険悪な状況は、息子に悪影響と考えていた妻。夫と仲直りすることにしました。
そんな中、自分がもらったお菓子を夫に分ける息子。
「息子のこういう姿を見て、何も思わないかなー……」
その後、相変わらず夫の食欲に悩まされている最中、久しぶりに夫の実家に帰省することになりました。
同じタイミングで帰省していた義弟夫婦。義弟の妻は、おっとりしていて息子のことをとてもかわいがってくれる人でした。
息子のために、子どもに人気の“お菓子の福袋”を買ってきてくれた義弟の妻。お菓子の詰め合わせに、息子は大喜び。
「ちょっとずつ大事に食べる! 分けっこしようね」
そんな息子の様子を妻はほほ笑ましく見守るのでした。
夫にお菓子を分けたり、お菓子の詰め合わせをもらうと、「分けっこしよう」と提案する息子。「自分が食べられればそれでいい」というような夫の行動とは、正反対です。妻が言うように、息子の行動を見て、夫は自身の行動を見つめ直してほしいですね。
子育てをしていると、子どもに教えることばかりではなく、子どもから学ぶことも多くあるのではないでしょうか。皆さんは、「子どもから教えられた」と感じた出来事はありますか?