義母との良好な関係
夫と約10年の交際を経て結婚した私。義母との関係も良好で、気をつかわず言いたいことを言い合えるような仲です。彼と交際している間、私は彼の実家に遊びに行くことも多く、義母や義父と食事をしたり一緒に出かけたりすることがたくさんありました。
初めて実家で食事をするとき、私は料理の手伝いをしないと気の利かない女性だと思われるかもしれないと気にしていました。しかし、後片付けなどを一生懸命やろうとしていた私に、義母が「なにもしなくていいよ~。座ってて~」と言ってくれたのです。
義母は家事が大好きな人で、かえって手伝われるのはイヤな様子。そのため、義母に気が利かない女性だと思われないか気にすることもなく、本当に手伝わなくていいんだと理解しました。
おおらかで、細かいことは気にしない性格の義母。とはいえ、そんな義母でもこだわりがあり、意見を曲げないことがあると知ったのは、結婚式の準備のときでした。
結婚式の衣装選びで…
結婚式の引き出物や料理、場所などを夫と私で選んでいたときのこと。私たちが決めたことに対し、義母は口を挟むこともなくすべて任せてくれていました。挙式ではウェディングドレス、披露宴では色打掛と色ドレスを着ることになり、白無垢は別の日に写真だけ撮影をすることに。しかし、ウィディングドレスや色ドレスに関してはなにも言わず気に入ってくれた義母ですが、披露宴で着る色打掛を選ぶときだけ、私の意見に反対したのです。
私が選んだのは、淡いピンクの色打掛。色打掛は赤色が主流で、ピンクは珍しく、品のよい雰囲気をとても気に入りました。
それに決めようとすると、義母が「赤色も着てみて」と言い出したのです。着るだけならと思い赤色の色打掛も着てみると、義母が「やっぱりこれよ!これがいいわ」と言いました。ピンクの色打掛に決めようとしていた私は「え?!」と驚きました。
これだけは譲れない!
義母に赤色の色打掛がいいと言われた私。けれど、私はピンクの色打掛がかなり気に入っていたことと、結婚式の衣装に口を挟まれたくないという気持ちで「でも、私はピンクが着たい」と義母に言いました。いつもの義母なら「あなたの好きなほうにしていいわよ」と言うはず……。
しかし、そのときの義母は「ううん。ピンクはなんだかぼんやりしていて、赤色のほうが素敵よ。やっぱり赤色の色打掛がかわいいわ」と譲らなかったのです。義母がここまで自分の意見を強く押し通すことは、滅多にありません。ピンク色の色打掛を着たかった私はがっかりしましたが、結局義母がすすめる通り、写真映えが良くきれいな赤色の色打掛を選びました。
あのとき、義母がなぜあんなに強く赤色がいいと言ったのか、理由は深く考えませんでした。しかし、後々調べてみると、色打掛の「赤」は嫁ぎ先の「血」を表すという説があるのだとか。義母がそのことを知っていたかどうかはわかりませんが、無意識に色打掛は「赤」がいいと思っていたのかもしれません。結婚式当日、赤の色打掛の評判はとても良く、多くの人から「素敵」という声をかけてもらいました。写真写りもよかったので、結果的には義母に感謝です!
結婚して20年以上経ちますが、義母は常に私の言うことを優先してくれています。あのときのように、義母が意見を押し通すことがたまにありますが、そのときは、義母の言うことを聞くようにしています。もめたくないという気持ちや私たち夫婦のことに口出ししないで、という気持ちがないわけではありません。しかし、義母が口を出すのは滅多にないことで、本当に私たちのことを考えて言ってくれているのだと思えるからです。
著者/匿名
イラスト/ののぱ
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