20代のときに付き合っていた彼は…
20代前半のころの私は、少し年上の男性とお付き合いをしていました。彼は生理に対してとても理解のある人で、生理中に私がつらそうにしていると「おなかが痛いの? 大丈夫?」と心配してくれ、おなかをさすってくれました。生理痛がひどくて横になっている私にそっと毛布をかけてくれたり、「体を温めないとね」と言ってホットドリンクを作ってくれたりすることも。何もせず、彼がただ隣にいてくれるだけでもうれしかったことを覚えています。
ホルモンバランスのせいなのか、私が急に泣きだしたり何も悪くない彼に八つ当たりしてしまったりしても、「生理だからいつもよりイライラしちゃうんだよね?」と理解を示してくれた彼。あとから冷静になった私が「ごめんね」と謝りやすい雰囲気を作ってくれ、とてもありがたかったです。
デートと生理予定日が被りそうなときは、「あまり遠出せずに近所のカフェでのんびりしよう」「おうちで映画でも観よう」と、彼のほうからデートの変更を提案してくれました。つらい日に無理して出かけなくていいと思えると、とても安心しました。
数年後に付き合い始めた彼は…
数年後、そんなやさしい彼とは別れてしまい、20代半ばになった私は30代前半の男性と付き合い始めました。すると……残念ながら、新しい彼は生理に対してあまり理解の人だったのです。
あるとき、彼と遊園地に行く約束をしていた前日に生理になってしまいました。そこで、私は「せっかくの遊園地だけど、明日は生理で体調が悪いからあまり活発に動かずにゆったりと楽しみたい」と彼に電話で伝えておきました。
しかし、当日になって彼は「この遊園地で1番スリルのあるジェットコースターに乗ろう!」「次は別のジェットコースターだ!」と私の事情を考慮してくれず、ひたすらジェットコースター巡りに連れ回されることになってしまいました。
さらに別日のこと。私たちはランニングが共通の趣味だったのですが、その日は生理で腹痛がつらいと言っているのに、「大丈夫でしょ! 走れる走れる! 今から走りに行くぞ!」と、無理やりランニングに連れ出そうとする彼。「今日はひとりで行ってきて」と返答するとあきらめてくれましたが、生理のつらさをもう少し理解してくれたらな……と、思わずモヤッとしてしまいました。
加えて、デート当日に私が「急に生理になった」と伝えたとき、彼にわかりやすく「マジかよ……ハァ」と落胆されたこともあります。「もしかしてイチャイチャすることだけが楽しみだったのかな」と思うと、悲しくなってしまいました。
わかろうとしてくれる姿勢がうれしい
30代前半の彼は「女性の生理のつらさなんて男性が想像したところでわからない 」と一辺倒になる傾向があり、理解しようと努力する姿勢はまるでなかったように思えます。しかし、その前に付き合っていた20代後半の彼は「俺は生理のつらさを正確に理解することはできないから、つらいときにどうしてほしいのかを教えてほしい」と言ってくれました。わからないとは言いつつも、理解しようとしてくれるその姿勢がうれしかったです。
結局、新たに付き合った30代前半の彼ともお別れしてしまったのですが、彼らとの交際経験を経て「男性によって生理に対する考えがまったく違うんだなあ」と勉強になりました。
生理の症状は人それぞれなので、女性同士でも心身のつらさをわかり合えない場合もあります。そう考えると、男性はなおさら生理のつらさを理解できないのかもしれません。
しかし、理解できないからといって「俺には関係ないから」と突き放すのではなく、ただ「つらいよね」と寄り添ってくれるだけでも女性側は安心できますし、パートナーのそんな心づかいがうれしいとも感じます。
少なくとも私は彼らとの交際の中で「男性からほんの少しの気配りがあれば、生理でつらいときでも女性は穏やかな時間を過ごせるのではないか」と思いました。
著者:松 茉莉花/女性・主婦
作画:おみき
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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