「私、出産したから病院に来てくれる?」
妊娠していることすら知らなかった母は、驚きのあまり、「体は平気なの!? 相手は!? 結婚は!? 今どこ!? 何やってるの!」と質問が止まりません。
電話を切った母は、さえにりなが昨日出産したことを報告。そして、母は慌てて病院に向かいました。さえも母と同様、まったく状況がわからず、困惑していると……。
母からの報告の電話で…
※訂正:(誤)同世代にしては→(正)同世代と比べたら
母が慌てて病院に向かい、残されたさえは、怒りにも似た感情を抱いていました。
「りなのやつ、なに考えてんの……昔から迷惑ばっかり……」
中学生のとき、グレて万引きをしたりなを母が迎えに行った出来事を思い出すさえ。
「うちはお母さんしかいないのに……なんで困らせるようなことをするの!? 大変な中でも私たちに愛情をかけてくれているのに……」
当時のさえは強く憤りを感じ、「私は絶対、お母さんを困らせない」と決心。その後、努力して大手企業に就職したさえは、母を助けながら平和に暮らしていました。
「りなのやつ……」
さえがそんなことを考えていると、母から連絡が入りました。
「今、病院で……。女の子、出産してた……。本人はピンピンしていて、スマホいじってるよ」
のんきなりなの様子にあきれながらも、子どもの父親について質問すると、「父親は言わないのよ。ただ認知しない代わりに、養育費を毎月40万払うって言っているらしいの」と説明する母。
「なにそれ!? ヤバすぎるでしょ!」
考えられない状況に思わず声を荒らげるさえですが、母は、「わかってるけど……生まれちゃったんだから、どうにもできないでしょ……」と、腹をくくったような言葉を返すのでした。
問題児だった妹の影響もあり、シングルマザーの母に迷惑をかけまいと、大企業に勤め、母を助けようと生活してきたさえ。「大変な中でも私たちに愛情をかけてくれている」とさえが感じていたように、母の愛はしっかり伝わっていました。
しかし、妹のりなは正反対の行動ばかり……。姉妹で性格が異なることは普通のことですが、今回の出来事は目も当てられません。さえとりなは極端な例ですが、きょうだいがいる皆さんは、きょうだいと自分との違いを、どのようなときに感じますか?