残されたさえは、怒りにも似た感情を抱いていました。中学生のころ、グレて母に迷惑をかけてばかりいたりな。「うちはお母さんしかいないのに……なんで困らせるようなことをするの!?」と憤っていたさえは、「私は絶対、お母さんを困らせない」と決心し、大手企業に就職して母を支えていたのです。
病院に到着した母からの電話によると、りなは女の子を出産しており、子どもの父親は、認知しない代わりに養育費を月40万円支払うと言っているとのこと。
信じられない状況に混乱するさえですが、母は、「生まれちゃったんだから、どうにもできないでしょ……」と、腹をくくったような様子で……。
驚きの変化を遂げた6年ぶりの妹
※訂正:(誤)長居→(正)長い
「申し訳ないけど、りなと赤ちゃん、しばらくうちで面倒を見ることにするから」
母の言葉に絶句するさえ。4人で住むには無理のある間取りですが、「無理でもやるしかないでしょ。私の部屋で過ごさせるから」と母の決意は固いよう。
さえに対して謝る母に、「別にお母さんが謝ることじゃないよ……」と複雑な心境のさえ。
5日後、無事退院し、約6年ぶり再会したりなは……、“量産型”の見た目になっていました。
「お姉ちゃん久しぶり〜相変わらず地味だね〜」
久しぶりに会ったりなからのひと言目に怒りを覚えるさえ。
整形し見た目が変貌したりなは、「お姉ちゃんには悪いけど、めちゃくちゃモテまーす」と嫌みな言い方をし、姉妹は小競り合いになります。
母があきれながら止めに入りますが、「ここは私の家なんだから、お礼くらい言いなさいよ」とさえはイライラ。
「はーい。お世話になりまーす」
りなは軽い口調で、さえの言葉を受け流すのでした。
突然、出産したことを打ち明け、さえと母の家に頼ることになったりな。まずは感謝の気持ちを伝えるタイミングのように思いますが、軽い口調で、さえに嫌みを繰り返しました。
たとえどんなに怒りを覚えても、母が決めた以上、さえは同居することを我慢しなければならない状況です。今まで母とふたり頑張ってきたさえ。りなが少しでも心を入れ替え、穏やかに生活できるといいですね。