3歳年上のヒロアキと結婚したパニ子。今まさに新婚のラブラブな時期を過ごしていますが、ヒロアキの母はそんな2人の幸せが気に食わない様子……。あらさがしをしては嫌味を言う、典型的ないびりを毎度披露するのです。
姑による嫁教育とは!?
今日も夫の不在時にアポなしで乗り込んでくる義母。重箱の隅を突くように、掃除のやり方や冷蔵庫の収納にケチをつけ、教育と言う名の嫁イビリに余念がありません。そして繰り広げられるのが、いつもお決まりのセリフ。「こんな嫁をもらって息子がかわいそう! 私が教育し直してあげる!」を連発します。
ある日、ヒロアキと一緒に義父母の家を訪ねたパニ子。義父がたくさんプリンをもらったとのことで、みんなで食べようと誘われたのです。大好きなプリンを目の前にして落ち着かないパニ子でしたが、義母に手伝いを頼まれてしぶしぶ台所へ行きました。
相変わらず義父やヒロアキに聞こえないようにコソコソとイビる義母。あまりに必死にイビってくるので、パニ子は笑いがこみ上げてしまいます。それが義母の逆鱗に触れたようで「姑に口答えする嫁は不要!」と言い放ち、「息子と離婚して!すぐに届けを出してきなさい」と、離婚届を突きつけてきたのです。
ふと押し付けられた離婚届に目を落としたパニ子は、なにかに気づいたようでした。
離婚届に書かれていたのは…
とある週末、いつもどおりヒロアキが不在にしているタイミングを狙い、義母がやってきました。まだ離婚届を出していないことにグチグチ言っていましたが、パニ子に書類を差し出されると一転、にこやかになったのです。
「離婚届なら記入しましたよ。お義母さんが良ければどうぞ提出してください」
離婚届を受け取った義母は、きょとん。夫の欄には、なんと舅と自分の名前が書いてあったのです。
「大きらいな私に、離婚の証人になってほしいなんて意外でした」 とパニ子。義母は、これは何かの間違いだと騒ぎます。
「間違いじゃない! 父さんには離婚の意思がある!」
そこで声をかけたのは、なんとヒロアキでした。義父やヒロアキは、義母のイビリの数々を知っていたのです。
離婚届の罠
ヒロアキと義父はパニ子をイビる義母が許せず、2人で義母を懲らしめる作戦を立てていました。しかし2人の前ではなかなか本性を現さない義母にヤキモキ……。
そこで見つけたのがヒロアキとパニ子の名前が書かれた離婚届です。これはチャンスと思った義父は、自分たちの名前を記入した離婚届と差し替えたのでした。
義父は正義感が強く、曲がったことが大きらいです。義母がコソコソ隠れてパニ子に意地悪をしていることが許せませんでした。この離婚届は、本心からの離婚届だったのです。
離婚を余儀なくされて家を追い出された義母は、今まで疎遠だった実家に戻り、両親の介護をしているそうです。同居している兄嫁からビシビシしごかれているそうで、なかなか大変なようですよ。義父もパニ子たちも探されないよう引っ越しをしたので、もう彼女と関わることは一生ないでしょう。
年上だからといって「姑が偉い」「嫁が口答えしてはならない」ということはありません。互いを尊重し、良い関係を築きたいものですね。