お金はないけれど…
出会ったばかりのころの彼は無職で、収入がまったくない状態でした。どう生活しているのか尋ねると、今まで働いてきたぶんのお金を切り崩しながら生活しているとのこと。
そんな彼ですが、明確な夢を抱き、友だちを大切にしていて、毎日楽しそうに暮らしていて……。
一緒に遊ぶうち、少しずつ私たちの距離感が近づいてきたある日、仕事のことで悩んでいた私は「あなたは毎日楽しそうだよね」とふいに本音を漏らしてしまいました。すると、彼は「どうしたの?」と心配してくれ、私はいろいろな悩みを彼に打ち明けるようになったのです。
彼は、私の悩みをまるで自分の悩みであるかのように本気で捉えてくれました。当時、なんてことない代り映えのない毎日を送っていた私。どうやったらもっと毎日を楽しく過ごせるようになるか、彼は私と一緒に真剣に考えてくれたのです。こうして、気分が落ち込みがちだった私を彼が毎日支えてくれ、私たちは自然と交際に発展しました。
最初は私にすら気をつかっていて…
彼は他人に気をつかいすぎるところがあるため、付き合い始めたばかりのころは、彼女である私にすら気をつかっていたように思います。「私に遠慮して彼は本音をうまく話せていないかも」「いつも私の意見に合わせてばかりで窮屈な思いをさせているのでは?」と、不安になることもありました。
とはいえ、交際期間が長くなるにつれてやはり慣れが出てくるようで、いつしか彼も私に対して少しは気を許してくれるように。付き合い始めて半年ほど経ったころには、お互いに思ったことを素直に言い合える仲になり、少しホッとしたことを覚えています。
友だちや家族をとても大切にする彼
私が彼との結婚を決めた理由は、彼が周りの人間をとても大切にする人だからです。
私が職場の人間関係で悩んでいたとき、彼は親身になって相談に乗ってくれたのですが、彼は誰かを悪く言うわけでもなく、一人ひとりの立場になって物事を考えてくれました。そのおかげで、私は主観的な考え方だけでなく、広い視野で物事を考えられるようになったと思います。
また、彼女である私には当たり前のようにやさしく接してくれる彼ですが、同じように友だちや家族もとても大切にしています。
恩師からイベントをやるのに人が足りないと言われたら、急な誘いでもすぐさま飛んでいき、大人になってからも彼はお母さんと仲よくしていて、お母さんと2人きりでライブに行くことも。小学校・中学校・高校・大学と昔からの友人がたくさんいて、さらには昔の職場の方ともお付き合いがある彼。このように人望があることからも、彼は周りの人間をとても大切にしているのだとわかります。
もちろん高収入の方と結婚したほうが将来安泰とは思いますが、お金があるからといって幸せになれるとは限らないのかなとも思うのです。婚約した当時の彼は無職ではありましたが、人を大切に思う心が強く、私はそのあたたかさに惹かれました。きっと彼とならあたたかい家庭を築けるだろうと安心できたのが、結婚の決め手となりました。
著者/松 茉莉花
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!