幼いころに見た衝撃の場面
第一子の妊娠を自分の祖父母に報告したぐりさん。大喜びする祖父母ですが、祖母は「ぐりが結婚して子どもを産むなんて……」と思うところがある様子。それにはぐりさんの生育環境が関係しているのでした。
ぐりさんの育った家は貧しく、ガスや電話が止まることもしょっちゅう。お母さんは早朝から働きに出ており、お父さんは船の仕事でなかなか帰ってきませんでした。
子どもながらに、自分の家のヤバさを感じていたぐりさん。お父さんは無口でやさしいものの、賭け事が趣味で借金を作り、たびたびお母さんと大喧嘩を繰り広げていたのでした。
その喧嘩の内容はもっぱらぐりさんと弟に関わることばかり。「私がいなければ……」と、ぐりさんは自分を責めてしまいます。
そして、ついに父と母が殴り合いの喧嘩をしているところを目にしてしまいます。その光景は、実際に殴られるよりも深い傷をぐりさんの心に残すのでした。
貧しさに加え、両親の不仲により不遇な子ども時代を送った和栗ぐりさん。「良いママ」がどんなママかわからないまま、母親になってしまったと過去を振り返っています。けれども「良いママ」でいることよりも「幸せなお母さん」でいることが子どもにとって大切なことなのかもしれません。お母さんが笑顔でいることが子どもの幸せにもつながるはず。肩の力を抜いて子育てに向き合っていけるといいですね。