海の近くに住んでいるパニ子。窓からきれいなビーチが見えて、海水浴にもすぐ行ける家は大のお気に入り! でも良いことばかりではないのです。海で遊びたい、海が見たいと、頻繁に義家族がやってくるのがパニ子は苦痛でした。
図々しい義家族
海水浴のできる夏だけかと思いきや、季節を問わずやってくる義家族。飲み食いし放題! パニ子を召使のようにこき使うので、義家族が帰るといつもぐったりしてしまいます。
夫・ヒロヤには何度も義家族の訪問をやめさせてほしいと伝えていますが、聞く耳を持ちません。むしろ「家族孝行」と言ってことあるごとに招いているのでした。
そんなあるとき、パニ子の姉から電話があり「パニ子の家に泊まりがけで遊びに行って良いか?」と相談がありました。ヒロヤも快くオッケーしてくれると思ったのですが「気疲れするから嫌だ」と言うのです。
夫の家族はOKで妻の家族はNG!?
義家族はあれだけ頻繁に泊まりに来るので、納得できるわけがありません。しかしヒロヤは「夫の家族なんだから、当たり前だろ!」と言い、姉が来るのなら自分はホテルに泊まると言うのです。
「姉への挨拶やおもてなしをしようっていう考えはないの?」と問い詰めると「家のことをするのは妻! これ常識」とヒロヤ。「他人を連れ込んで、夫が休める場所を奪うなんて妻のすることじゃないだろ」とまで言うのです。
義家族が泊まりに来ると、パニ子は休めないばかりか余計に仕事が増えています。ヒロヤが考えを曲げないのならパニ子も妥協はしません。義家族が来たら自分もホテルに泊まること、そしてお互いに自分の客は自分でもてなすことをヒロヤに伝えたのでした。「嫁のくせにそれが許されると思ってるのか!」と怒鳴るヒロヤもお構いなしです。
結局、姉一家が泊まりに来てもヒロヤは家に帰ってくることはありませんでした。
もてなすのは嫁の役割!
姉が帰って数日後、今後は義姉から連絡が入りました。今年の夏は2週間滞在したいから食材をたっぷり用意しておけというもの。パニ子は「自分の客は自分でもてなすことに決めた」と義姉に伝え電話を切ったのでした。
それを聞きつけたヒロヤは激怒! 「嫁なんだから俺の家族をもてなすのは当たり前だ。母さんたちが来る日に家にいなかったら離婚だ」と言います。
そこまで言うのであればパニ子にも考えがあります。
夫と義家族が迎えた急展開
そしてやってきた義家族。図々しく冷蔵庫を開けた義姉は、空っぽの冷蔵庫を見て文句ばかり。そのタイミングでパニ子の姉家族がやってきました。この日に合わせて姉一家を招待したパニ子。実は姉は顔を見ればその人が隠していることがわかってしまう不思議な力を持っています。
ヒロヤが姉と会うのを嫌がったのは、きっと何かを隠していたに違いありません。全部まとめて姉に暴露してもらうつもりでいたのです。
すると出てくる出てくる! 義姉はホストクラブにハマり、義兄もギャンブルから抜け出せずそれぞれ多額の借金を抱えていたのでした。残念ながらヒロヤも部下との不倫が発覚。パニ子はキッパリと離婚を決めたのでした。
海の近くの素敵な家。遊びに行きたくなる気持ちもわかりますが、訪ねる側にもマナーやモラルが必要です。また、来客をもてなすのは必ずしも妻だけということはありません。親族や友人が家に遊びに来るのなら、夫婦でおもてなしができるといいですね。