親子そろって態度に問題あり…
ある日、また子どもを預けに来たA子さんに「どこへ行くんですか?」と尋ねると、「そんなプライベートなことを答える必要ある? ちょっとぐらい見てくれてもいいじゃない」と開き直られました。
突然預けにくるのも問題ですが、もうひとつ困っているのが5歳になるB太くんの態度。B太くんは娘のおもちゃを壊しても謝らず、泣いている娘を見ても知らん顔するのです。私がA子さんに事情を伝えても、「うちの子のせいにするなんてひどい!」と逆ギレされてしまいました。
あまりに無責任なので、私は「次にまた勝手に置いていったら警察に相談します」とはっきり告げました。するとA子さんは「仕事なんだから仕方ないでしょ! 専業主婦は気ラクでいいわね」と吐き捨て、しばらく姿を見せなくなりました。
平穏な日常が戻ってきたと思ったら!?
それからしばらく、A子さんがB太くんを預けにくることはなく、私と娘は平穏な日々を送っていました。やっと諦めてくれたかなと思っていたところ、朝8時にインターホンが鳴りました。モニターを見ると、A子さんとB太くんが立っています。
私が「何か用ですか?」と聞くと、「預かってくれない?」と返ってきました。会話の合間に「ゴホゴホ」と2人のすごい咳が聞こえます。聞いたところ、2人とも夏風邪をひいているとのこと。
私が「そんな状態のお子さんを預かれるわけないじゃないですか! B太くんに何かあったらどうするんですか?」と言うと、
「でも、だいぶ良くなったから。こんなときも仕事に行かなきゃいけないからつらいわ〜。今日だけ見てもらえない?」と話します。
会社を休んで病院に行ったほうがいいと伝えますが、なんだかんだ言い訳をしてB太くんを預けようとするA子さんに、違和感を覚える私。
らちが明かないので、「私が会社に確認してもいいですか?」と言うと、A子さんは驚いた表情に。以前に会話の流れで、勤め先については聞いていたのです。すると、急に焦りだして、「会社には私からに連絡するから! 余計なことしないで」と言い残し、B太くんを連れて逃げるように帰っていきました。
子どもを預けていた真相が判明
1週間後、A子さんから突然「あなたが夫にバラしたんでしょ!」と怒りのメッセージが届きました。私は「旦那さんから質問されたことに対して、事実をお伝えしただけすよ!」と返信。
実は――A子さんは数カ月前にすでに仕事を退職しており、そのことを夫に隠していました。朝は「仕事に行く」と言って外出し、実際は子どもを私に押しつけては遊び歩いていたのです。
しかも、その外出の多くが浮気相手と会うため……。仕事を退職したのも、浮気相手に夢中で欠勤や早退が増え、上司に注意されて居づらくなったことが理由だと、後から知りました。
旦那さんは妻の様子を不審に思い、興信所に依頼。私にも「この日に息子を預けに来ませんでしたか?」と確認しにきて、預けた日時と外出の記録が一致したことで浮気が決定的になったのです。
その後、A子さんは夫と離婚。B太くんはパパと一緒がいいとのことで、パパの実家で暮らしていると旦那さんから聞きました。
同じマンションで顔見知りだからこそ、信頼関係を大切にしたかったのに、いきなり子どもを置いていかれるのはとても困惑しました。特に体調の悪いときは、家で安心して休ませてあげるのが一番だったはず。B太くんがこれからは穏やかに過ごせることを願っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。