「お金がない! 働くなんて無理! お母さんが面倒を見てよ」と母に泣きついたりな。しかし、「もし邪魔だと思うなら……この場でキキを手放しなさい」という母からの言葉で目が覚めます。「……嫌! 私が育てる!」と泣きながら訴えたりなは、その後、夜遊びをすることもなくなり、キキちゃんのお世話に励んでいました。
そんなりなの様子に、「改心した」と安堵していたさえ。しかしある夜、「ごめんなさい。キキをお願いします」と書かれた置き手紙とともに、りなが姿を消したのです。
この出来事でりなを完全に見限ったさえと母。キキちゃんの親権を母が取り、りな不在の中、3人で生活していました。そして、1歳の誕生日を迎えたキキちゃん。
さえは、「あんな奴のこと考えるよりも、キキの成長を見守りたい」と、キキちゃんとの生活に幸せを感じていましたが……。
消息不明の妹のSNSを発見!?
※訂正:(誤)会わないよう→(正)遭わないよう
キキちゃんの誕生日当日、さえの友だち・のりこからメールが届きます。そこにはりなのものと思われる、SNSアカウントのURLが記載されていました。
「りなの……SNS……」
恐る恐る開いてみると……。
“今日は娘の誕生日。もう8カ月も会ってないけどw ききめろ〜おめでとう♡”
“くそみたいな姉さえいなければ、実家でのんびり過ごせたのに”
“小さいころから私を悪者にすることで、母親に取り入ってたクソすぎる姉”
キキちゃんの誕生日を祝う言葉とともに、さえの悪口がつらつらと書かれていました。
「あんたが勝手にグレたんでしょ! 何を考えてんのよ……。都合よく記憶を改ざんしてんじゃないよ……」
そして、“勝手に養育費が減額され、今は支払われていない。たけひこが経営しているお店もやばい”と、キキちゃんの父親であるたけひこに対しても、悪意のある書き込みをしていました。
結局、養育費は1円も払われていないと知ったさえ。
「いつだって被害者は自分で、悪いのは周りの人たちと環境。何もかも人のせいにして、開き直るような人間と、真摯に向き合ってくれる人はいなんだよ、りな」
さえは心の中で、りなへ語りかけるのでした。
「出産した」と突然帰ってきたりなを受け入れ、幾度となくチャンスを与えたさえと母。最後の最後まで、りなを見捨てずにいてくれた存在でしたが、最悪なかたちで裏切ってしまいました。自分よがりなりなに向き合ってくれる人は、家族以外にいなかったはず。さえ、母、キキちゃん……りなは大切な存在を自ら捨ててしまったのです。
自分に都合のいいような言葉を並べ、SNSで発信していたりな。SNSの言葉は、一部、こういった虚言が含まれていることを実感させられますね。