結婚式にホルターネックのドレスを着てきた義母
私たち夫婦の結婚式での出来事です。ゲストの方々は、老舗ホテルでのウエディングということで、フォーマルな装いで式に列席してくれました。しかしその中で、一番奇抜な格好をしていたのが義母です。
ホルターネック(肩出しの服で、首にヒモを結ぶタイプの服)の黄色いドレスを着てきた義母は、それだけでも目立つのに、なんと頭に羽根の付いたミニハットをつけていました。もともと義母は派手好きなので、奇抜な衣装を着ていること自体は我慢できたのですが……。
問題は、その服が細身な義母の体に合っておらず、胸の部分が余っており、今にも下着が見えそうなこと。私たち夫婦は自分たちのことで精いっぱいで義母のことまで頭が回らず、トラブルが起きないよう祈るしかありませんでした。しかし、悪い予感は当たるもので、披露宴で事件は起きたのです。
お酒に飲まれるタイプの義母は披露宴でベロベロに酔っぱらって、ゲストの方々にごあいさつをしていました。私は遠くで、それをハラハラしながら見ていたのですが、次の瞬間、義母がよろけて自分のドレスの裾を踏んで前に倒れそうに……!
なんとかこらえた義母は、そのまま背筋を伸ばそうとしました。そのはずみで、ホルターネックの首ヒモがほどけて、ペロリとドレスの前身頃が落ち、下着が丸見えになってしまったのです。
私はそれを見て、「あー、バナナがむけたみたいだなぁ」と思いました。すると、いつもはのんびりしている義父が光の速さで義母の服を持ち上げ、抱えて逃げるように披露宴会場から出て行きました。
近くにいた人たちはあ然としながら2人を見送り、私たち夫婦は同情の目で見つめられ……。この事件は結婚から15年経った今でも、私と友人の間で語り草になっています。
義母のブラ丸出し事件は、私たち夫婦にとって忘れたくても忘れられない珍事件ですが、義母本人は泥酔していたため、すっかりこのことを忘れているようです。それを蒸し返すのもかわいそうだな……と思い、私もなかったことにしています。この事件を踏まえて、義母と一緒に食事をするときは私たち夫婦が酒量を調整し、お互い楽しく過ごせるように心がけています。
著者:中野迷子/40代女性・主婦。2015年、2019年生まれの女の子の母。義両親トラブルと、ママ友トラブルに悩む。特技はビオラ、鉛筆画、イタリアンのレシピ再現。趣味はライブ、Fゲーム、子連れで遊べる場所の発掘。
作画:うちここ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています