初めての取り調べに、頭の中をさまざまな不安が駆け巡るレク夫さん。震えながら検察庁を訪れると、予想に反してとても丁寧に案内されました。
そして担当検察官によると、駅で絡んできたおじさんは、電車内での迷惑行為に加えて、被害届を出す常習犯であることが発覚して……。
冤罪が怖い!捜査の結果は…?
「彼はレク夫さんと駅で揉め、レク夫さんが帰宅したあとに駅員を振り払って救急車を呼んで帰り、翌日、警察へ行き暴行を受けたと被害届を出しました」
担当検察官は、事件当日、レク夫さんが帰ったあとに起きたことを説明してくれました。
「似たようなことを過去に何回も繰り返しているのですが、被害届を出された以上、警察は捜査をせざるを得ません。今までは虚偽でも、今回は本当に事件である可能性があるので、無視するわけにはいかないんです」
警察・検察官側にも事情があり、やむを得ずレク夫さんの取り調べをおこなわなければならないとのこと。
焦ったレク夫さんは、「今の段階では、僕は被疑者と言うことですか? 僕は本当に何もしていません! 僕の服をつかむ彼の手を解いただけです。証人もいます!」と、担当検察官に必死に無実を訴えます。
「捜査の結果、今回もただの虚偽とわかったので、レク夫さんが起訴されることはありません。大丈夫ですよ」
冤罪の恐怖におびえるレク夫さんをなだめるように、担当検察官はやさしく不起訴となることを伝えてくれたのでした。
レク夫さんが起訴されずに済んで、本当によかったですね。それにしても、迷惑行為を繰り返して被害届を出すというおじさんは、一体何が目的なのでしょうか。レク夫さんも災難でしたが、駅員や警察・検察官など多くの人が、おじさんの迷惑行為に毎回振り回されているなんて理不尽な話です。レク夫さんのような被害者が増えないためにも、再発防止策が講じられることを祈るばかりです。