「赤ちゃんには母乳がいちばん」とは、よく言われることですよね。母乳が出る体質の場合はいいのですが、どうがんばっても母乳が出ない場合だってあります。私もそのひとりでした。最初は完母を目指してがんばりましたが、最終的には完ミに。今回は、完母から徐々に完ミへ移行した経緯と、そのなかでも心がけたことをお伝えします。
完母を目指し、努力の日々
私の場合、産後3日目に胸が張ってきてパンパンになり、痛みが出ました。そこで助産師さんに乳頭マッサージをしてもらうと、だんだんと母乳が出るように。周りからも「赤ちゃんには母乳がいちばん」と言われていたため、完母を目指し、痛みを伴うマッサージにも耐えていました。
それでも、まだ赤ちゃんに吸う力がなかったこともあり、母乳の出が悪く、授乳間隔も短い状態。入院中はなんとかなりましたが、退院してからは助けてくれる人もそばにおらず、だんだん授乳がつらいものとなっていきました。
ストレスも溜まり、だんだん混合へ移行
授乳間隔が短いため、母乳が足りていないのではないか? と心配しました。赤ちゃんの眠りも浅く、ずっと抱っこをしていなければならなかったため、自分自身も眠れない日々が続きました。するとストレスが溜まって、より母乳が出ない状態に。
母乳の分泌がよくなるよう食事の面でも気を配りましたが、それでも難しく、一時的なつもりでミルクを足すようになりました。すると赤ちゃんが長めに寝てくれることも多くなり、気持ちの面でだいぶ楽になったのです。
母乳が出なくなり、完ミへ
母乳を吸わせてからミルクというパターンが数カ月続いたころ、母乳がほとんど出なくなってしまい、完ミへと移行しました。
最初は、母乳を飲ませてあげられないことに自己嫌悪に陥ったのですが、「母乳に近い粉ミルクもたくさん販売されている」「ミルクでも赤ちゃんはちゃんと育ってくれる」と割り切り、気持ちを入れ替えました。ただ、赤ちゃんが眠いときなどには、出るか出ないかの母乳を吸わせてスキンシップをするように心がけました。
完母でも完ミでも、赤ちゃんのためを思って、愛情をかけてあげることが大切だと私は思います。常に赤ちゃんとのスキンシップを忘れずに、大切に育てていけたらいいですね。
著者:石原みどり
知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。