その後、小学校への入学前から予約していた発達検査を受けたものの、診断名はつかず、常同行動(※)やこだわりなどに関しては「年齢とともに緩和してくることもあるので、様子を見ましょう」とのことでした。
(※)常同行動:一見すると目的もなく、一定の行動(動作)を繰り返すこと
とはいえ、実際にいろいろなことが原因で登校しぶりが起きているため、今現在、どう対応すれば良いのかが知りたかったねこじまさんは、悶々とした気持ちを抱えることに。
そんな中おこなわれた、夏休み前の個人懇談。
学校生活についての生徒向けアンケートで、まっちくんは「学校生活は楽しい」にマルをつけていたとのこと。他の質問もねこじまさんがまっちくんから聞いていた話とは真逆の回答だったことに、戸惑いを隠せません。
そして、アンケートの裏面には新しくできたお友だちの名前を書く欄があり……。
息子に友だちはいないと思っていた…
まっちくんは白紙で提出していたものの、まっちくんの名前を書いている子が何人かいたとのこと。先生は「まっちくんはなかなか『友だち』とは思えないかもしれないけれど、相手の子が『友だち』と思える受け答えができているんだと思います」と話してくれました。
ねこじまさんは「友だちの定義はそれぞれ。深く考える子もいれば、気軽に付き合える子もいて、まっちは悶々とした日々を送っていると思います。しかし、まっちを友だちと思ってくれる子がいて、私は素直にうれしかったです」と振り返ります。
まっちくんなりに考えて過ごしているのだろうなぁと思い、胸がいっぱいになったそうですよ。
まっちくんが考える友だち像とは少し違うかもしれないけれど、周囲の子は友だちだと思ってくれていることは、親としてもうれしいですよね。
心やさしいまっちくん。学校ではまっちくんなりに、いろいろ考えながら頑張っているのでしょうね。普段、子どもたちは子どもならではの小さな社会の中で、精いっぱい歩んでいます。普段の自宅での様子や、親への発言だけでは子どもの本心がわからないことも。学校での様子を教えてもらうことで、初めて新しい一面が見えてくるのかもしれません。