秋は紫外線ダメージがシミやシワに表れやすい?
夏の強い紫外線を受けた肌はどんどん老化
夏に浴びた紫外線は秋になってダメージとなって表れるのでしょうか。
「紫外線を浴びた直後にも、赤みなど肌トラブルは出ますが、シミやシワとなって少しずつ目立ってくるのが秋です。
紫外線を浴びると、肌の細胞内に活性酸素という老化促進物質が大量に発生します。活性酸素は肌の細胞を傷つけて、バリアー機能を低下させてしまいます。
そしてバリアー機能が低下すると肌から水分が蒸発しやすくなり、乾燥が進みます。
秋は肌の乾燥が進む季節。保湿をしっかりおこなうことが大切です」(黒田先生)。
40代、50代は特に乾燥が進むのはなぜ?
年齢とともに皮脂腺が減少しているため
秋から肌が乾燥するのは若い人も同じだと思うのですが、40代、50代はやはり若い人より乾燥が進みやすいのでしょうか。
「40代、50代の肌のほうが断然乾燥しやすくなっています。
その理由は、皮脂腺の量の違いです。
皮脂腺は肌から皮脂を分泌する組織ですが、思春期から増加し、年齢ととともに減少することがわかっています。40代、50代になると皮脂腺の活動が低下することで乾燥が進みやすくなるのです。
そして、肌が乾燥すると角質層の水分量が減少して、バリアー機能が低下してしまいます。さらに、皮膚表面の水分量が少ないことで皮膚が折れ込まれ、戻らなくなることでシワが発生しやすくなります。
また、乾燥を補うために皮脂が過剰に出て、乾燥しているのにベタベタすることもあるなど、乾燥はさまざまな肌トラブルに派生しやすいのです」(黒田先生)。
やりがちな保湿のNGケアは?
肌に摩擦や刺激を与えるケアはNG
40代、50代は特に肌が乾燥しやすいのですね。それではどのような保湿ケアが良いのでしょうか。やりがちなNGケアはありますか。
「多いのは、コットンを使ったNGケアです。
・ 化粧水を含ませたコットンを肌の上でたたく
・ 化粧水を含ませたコットンを肌の上ですべらせる
肌に摩擦や刺激を与えると角質層を傷つける原因にもなるのでNGです。洗顔ブラシも避けて、手で洗ったほうがいいでしょう。摩擦になりにくいコットンを肌の上に置くコットンパックやシートパックはOKです。
あと多いのが、洗顔のNGケアです。
・ 朝は洗顔せずにふき取り化粧水だけで済ませる
・ ノーメイクの日もダブル洗顔する
ふき取り化粧水は、コットンが肌に摩擦を与えるのでNG。なお、朝は洗顔料で洗顔しなくても、水でさっと流して保湿するだけでOKです。年齢肌は特に、洗い過ぎると肌に必要な皮脂や常在菌まで除去してしまい、角質層(もっとも外側にある肌の層)も傷つけてしまいます。ダブル洗顔もその危険性があります。
ただし、メイクをしっかりして、オイルクレンジングでオフした後などは、ダブル洗顔が必要です。肌に汚れが残っていると肌荒れの原因になるため、必ずダブル洗顔をおこないましょう」(黒田先生)。
保湿コスメを選ぶときのポイントはありますか?
「防腐剤や界面活性剤、アルコールなど肌に刺激となる添加物が入っていないかどうかは必ずチェックしてください。
40代、50代なら、今は幹細胞(失われた細胞を再び生み出して補充する能力を持った細胞)を使ったコスメが注目されています。ヒトの細胞を培養した液の上澄みをコスメに用いたものですが、実は私も使っています。加齢によるトラブルを細胞レベルで修復するコスメとして話題になっています」(黒田先生)。
まとめ
最後に、黒田先生は「どんなに良いコスメを使っても、インナーケアがしっかりされていないと効果が薄くなってしまいます。便秘や下痢をいつもしているなど腸内環境が乱れている人は、そこから見直す必要があります」とアドバイスしました。
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