生後半年が近づいてきたころ、娘の夜泣きがひどくなってきました。親のほうはゆっくり眠れませんが、昼間は家事をしなくてはならず、私は一向に休めませんでした。夫も、疲れて帰ってきてもよく眠れないとイライラしています。ある日そのいら立ちを爆発させた夫は、私のあやし方が悪いのではと責め立ててきてーー。
真冬に車での生活を強いられる
昼間は子どもと遊んだり、ベビーカーでお散歩に行ったり。運動量を増やしているつもりですが、夜泣きは続きます。そもそも赤ちゃんが泣くのは当たり前のことですが。ある日、「これ以上自分を疲れさせるな!」と私に怒鳴ってきました。疲れているのは私も同じなのに……。
それから数日後。私と娘は、真冬に家から締め出されることになるのです。夫自身が安眠するため、そしてご近所から苦情がこないように、私と娘は車の中で生活しろと言うのです。
夫としては、車のキーを渡したことがやさしさだと思っているようで……。車があれば暖房も使えて凍えることもないし、気分転換のドライブもできる。コンビニなどへミルクのお湯をもらいにも行けるだろうと話します。
子育ては夫婦で一緒に行うものだと思っていたのですが……。自分には仕事があるからと言って、夫は育児に参加しません。その上赤ちゃんが泣くのは母親の責任だから私が悪いとか、泣くのをコントロールしろとか。どうしても家に入りたければ、ドアの前で謝れとまで言ってきたんです。
私と娘が車で夜を過ごすようになると、ガソリンを入れておけとか、車のなかを汚すななども言ってましたね。もともとはうちの両親が娘のために購入してくれた車なんですけどね。まるで自分の物のような言い方でイラッとしました。
地獄のような生活からの脱出!
翌日、帰宅後に連絡をしてきた夫。
「車の中は寒いだろ? 反省したか?」
「夜泣きさせてすみませんでしたって謝れよw」
あまりの上から目線に怒りがわいてきた……のは私だけじゃなかったようで。
「あんたうちの娘に何してんの?」
じつのところ、この生活に耐えられなくなり、一晩中運転をして遠い実家まで逃げてきたのです。母に事情を話すと「もう帰らなくていい!ずっとここにいなさい」 と笑顔で言ってくれました。
一方夫には、離婚をさせると宣言した母。私たちにひどい仕打ちをした夫に、長々と説教もしてくれました。それに対し、夫は自分もいろいろ限界だったと言い訳を……。母はお互いに大変なのは同じなのだから、そう考えればもうすこし娘をいたわることもできたのではないかと、夫に問いかけてくれました。
覆水盆に返らず
それから、夫のもとには義母が血相を変えて飛んできたようです。離婚に向けて一連の話を一応しておかないといけないと思い、私から連絡したのです。
義母も味方になってくれて、家事や育児がどれだけ大変か、夫に話してくれました。おかげで夫もすこしは反省したようですが、それだけで離婚話が消えるはずもなく……。心身をすり減らす夫との地獄のような生活には、二度と戻りたくありません。
その後もしつこく復縁を迫ってきた夫。弁護士立ち会いのもとで行なう話し合い以外は遠慮したいと伝えたのですが、大事な話をなぜ聞かないと夫は怒ってしまい……。少し前までは同じことを彼もしていたような気がするのですが。そこで私も言ってやりました。「私のことをこれ以上疲れさせないで」 と……。
離婚の話し合いは母と義母にも同席してもらい、無事に別れられました。養育費はきちんと振り込まれています。私は実家にお世話になりながら、仕事復帰を考え中。両親のおかげで睡眠時間が取れるようになり、身体の調子も良くなりました。周囲への感謝を忘れず、後悔のない毎日を過ごしたいと思います。
◇ ◇ ◇
夜泣きは大変ですが、眠れないのは妻も夫も同じ。夫婦で話し合い、協力し合えればよかったですが……。思いやりの気持ちを大切に暮らしていきたいですね。