それでも私は、義姉が少しでも休めるようにと、おむつを替えたりミルクを飲ませたり、甥のお世話を手伝っていました。しかし、徐々に義姉からの要求はエスカレート……。そうこうしているうちに、私も臨月を迎えました。
私だって大変なのに…
大きなおなかを抱える私に対し、義姉はいつも通り赤ちゃんのお世話を頼みます。でも正直なところ、体もつらくなってきたのでそんな余裕はなくなっていました。
それでも義姉がくたくたに疲れているのなら……と、義姉を迎え入れようとすると、今日は義母とランチに行くというから驚きです。私のことなどお構いなしに、義母と一緒に楽しそうに出かけていきました。
そんな私の小さな変化に気づいた夫は「何かあった?」と声をかけてくれました。私がこれまでのことをすべて打ち明けると、夫は大激怒。それだけで少し気持ちが晴れました。
里帰りを決めたワケ
それから3日後。私と夫は里帰り出産の準備を進めていました。本当は里帰り出産の予定はありませんでしたが、夫と相談し、急遽決めたのです。
荷造りは完璧! あとは義姉への挨拶だけです。
そんなタイミングで、義姉が甥を連れてやってきました。預ける気満々で甥を差し出してきた姉でしたが「もう預かることができない」と言われてびっくりしています。
「私、これから里帰り出産なのでさようなら~」
義姉は「聞いていない」「絶対に許さない」と騒ぎ始めました。
もう会うことはありません!
そこに義母が起きてきました。義姉からひと通り話を聞くと、義母はプンプン怒っています。「呆れた嫁だこと……あり得ないわ!!」
義母と義姉は「今日以降の予定が台無しだ!」「里帰りなんでする必要がない」と文句ばかりです。
すると夫が、荷物を抱えながら顔を出します。てっきり仕事に行っていると思っていた2人は、夫の姿を見てキョトンとしていました。
「すべて話は聞かせてもらったよ。臨月の妊婦に毎日子守りを任せて出かけるってどういうこと?」夫が義母と義姉にたずねると、2人はいろいろと言い訳を並べ始めます。でも、もう何を言われても私の気持ちは変わりません。
夫も「俺たち、この家を出ていくことにしたから! もちろん2人には引越し先を教えることもないし、これ以上俺たち家族に関わるのは控えてもらう」と告げたのでした。
子育てが順調なのは義姉のおかげ!?
その後、私は女の子を出産。義母や義姉と離れて家族3人の生活をスタートさせました。甥のお世話をしていたおかげで、育児はとても順調です。
義姉はというと、出産以来私に子育てを押し付けていたので何もできず、今更苦労しているようです。
子育ては母親・父親のほか、たくさんの人の手を借りて、家族ぐるみ・地域ぐるみでおこなうことがおすすめされていますが、押し付けるのはまた別の話ですね。相手の都合も考えて、良い関係を築きながら子育てをしたいものです。