在宅ワーカーの私は、仕事の会議もオンライン。しかし、最近始まったマンションの工事が想像していた以上にうるさくて、仕事に集中できませんでした。ちょうど夫が長期主張中ということもあって、いっそのことホテルにこもって仕事をしようと考えていたのですが……。
突然始まった義実家での同居生活
ある日突然、義父から連絡が。どうやら夫にマンション工事による騒音のことを聞いたようで、家で仕事をしている私を心配してくれての連絡でした。工事はこれから2カ月ほど続くので困っていることを話し、ちょうど夫も長期出張中なのでホテルにこもって仕事をしようかと考えていることを伝えました。
すると、「ホテルだと費用がかかるから、義実家で生活してはどうか」という提案を義父からされました。まさかそんな提案をしてもらえると思っていなかった私は、うれしい誤算でした。
義実家には義両親のほかに義妹も住んでいるのですが、関係は良好なので特に心配することもなく、お言葉に甘えることにしました。しかも、義父が趣味で建てたWi-Fi環境も整っている離れの部屋を使わせてくれるとのことで、仕事にも集中できそうで、早速、翌日からお邪魔することになりました。
こうして、とんとん拍子で決まった義実家での同居生活だったのですが……。
お食事は1人でどうぞ
同居生活がスタートしてから1週間。義母は、あからさまに私のことを邪険に扱ってきました。もちろん、お客様気分で住んでいるわけではありませんが、そんなふうに言わなくてもいいのになんて思ってしまうように……。
そして数日後。その日の夕食は、私が家族全員分を作っていました。しかし、その夕食がすべて排水溝に流れているのを見てしまったのです。何事かと思い義母に確認すると、悪びれる様子もなく「捨てておいたわ。あんなの食べられる味じゃなかったからね」と一言。作り直すと言うと、義母は義父と外で食事を済ませてくるから、その間に掃除をしておくように言ってきたのでした。
さらにその場で「あなたじゃうちの家族になれない」とまで宣言されてしまいました。父子家庭で育った私は、母親がいないから料理ができないんだと責められますが、そこはさすがに関係ないと思い、たまらず言い返しました。しかし、義母には「両親がそろっていない子はどこか影がある」と決めつけられ、自分の立場を考えて身の振りを決めるようにと強く言われたのです。
その後、義母は、自分の都合のいいように義父に話をしていたようですが……。
「あんな子ほっといて家族で外食しましょ?」
そう言う義母を、義父が冷たく突き放します。
「家族で食うから1人で行け」
「は?」
実は私が義母よりも一足先に状況を報告していました。義父は義母に対し、人を育ちで区別するなんてどうかしていること、家に呼んだのは家事を丸投げするためではなく仕事に集中してもらうためだということなどと義母に話しました。
義母には、私が夫を尻に敷いているように見えていたようで、大事に育てた息子を雑に扱われているなんて可哀想だと思い、私のことが気に入らなかったよう。ひととおり義母の言い訳を聞き終わった義父は「俺たちの前ではやさしいふりをして、裏でこそこそといびり倒して情けない」と残念そうに言っていました。
お引っ越しをお手伝い中♪
翌日。義母から私のもとへ連絡が入りました。それは「私が悪かった、お義母さんのすべて言う通りだったと認めなさい」という連絡。昨晩家を出てから行方が分からなくなっていた義母ですが、義父や義妹と連絡が取れず、息子からは怒鳴られ、ばつが悪くて帰ってこられないようで、私に謝罪をさせて事態を終息させようと考えたよう。
もちろん、私は謝るつもりはなく「もう義母と家族になることは諦めたので」と伝えると「まぁ、本当!? それなら家に帰ろうかしら」と義母が言うので、さらに私は「出て行くのはお義母さんの方みたいですよ」と教えてあげました。
実は連絡をもらったとき、ちょうど義父の指示で義母の荷物を皆で片付けているところでした。さすがに事態の深刻さに気付いたのか、強気な義母は言い訳を開始。その後、大慌てで帰ってきたところ、義父に正座をさせられて朝まで説教コースに突入し、泣きながら私に謝罪をしてきました。
私はまだ素直に謝罪を受け入れる気持ちにはなれないので、今後の様子を見ながら決めていくつもりです。こんな生活ができるのも、私のことを守ってくれたイケメンすぎる心を持つ義父と、よき理解者でもある義妹のおかげです。本当の家族として迎え入れてくれた彼らを大切にして、これからも誠実に接していこうと思います!
◇ ◇ ◇
良好な関係を築けていると思っていた義母の本心を知ってしまった妻さんの気持ちを考えるとショックですよね。しかし、そこで義母と感情的にぶつかるのではなく、義父に報告したのは大正解だったのではないでしょうか。これからも上手く立ち回って、マンションの工事が終わるまで義実家生活を楽しんでほしいですね!