ある日、仕事から帰った夫は「俺、モテ期が来たかも!? 既婚者がモテるって本当だな~」と上機嫌! 私と出会うまで女性と付き合ったことがなかった夫は、女性と話すのが苦手だというのに、いったいどういうことなのでしょう。
かわいい新入社員
話を聞くと、新入社員の若い女の子・カナがいつもニコニコと話しかけてくれるのだそう。愛嬌があって礼儀正しく、昔大ファンだったアイドルに顔がそっくりなのだと上機嫌です。おまけに趣味はゲームなのだそうで、職場で共通の趣味を持つ人を見つけたと嬉しそうにしていました。
カナのSNSを逐一チェックしては「この写真見てよ! かわい〜い♡」と同意を求めてくる夫に、今更嫉妬することはないけれど、なんだか少しモヤッとしてしまいました。
高額すぎるプレゼント
別の日、夫はシュンとしながら帰宅しました。どうやら今日はカナの誕生日だったようで、プレゼントを用意したものの受け取ってもらえなかったと言います。受け取りを拒否するほどいらないものをあげたのかと私が聞くと、取り出してきたのはカナが好きだと言ったゲームのキャラクターのトレーディングカード。しかも、とても高額なものでした。
しかしそんなお金、夫が簡単に用意できるはずがありません。なんと夫は金融会社で借金をしていたのでした。
ゲーム好きならこのカードの価値がわかるはず。カナは単なる上司でしかない夫が、ここまで高額なプレゼントを用意したことにひいてしまい、受け取らなかったに違いありません。
私は、借金をしたことやイチ部下でしかないカナにそこまでのお金をつぎ込もうとしたことに不満を抱きます。すると夫は「カナちゃんが若くてかわいいから嫉妬してるんだろ!?」と言い出す始末。夫は日を追うごとに、カナに夢中になっていったのでした。
夫婦でいるために、夫に与えたラストチャンス
起きている間中、カナのSNSを見ている夫。コメントひとつ一つまでチェックしていて、もはやストーカーです。スマホから顔をあげずにカナを見ている夫を見て、私は夫婦でいる自信をなくしていました。
そこで私は、少しの間家出をすることを決めます。私が帰らなければ、夫は私を心配して連絡してくると疑いもしませんでした。しかし、1週間経っても連絡はありません。なんと夫は、カナのSNSに夢中になりすぎて、私が家にいないことに気付かなかったのです。私が離婚を決意したのはこのときでした。
ストーカー化した元夫
無事離婚が成立し、新たな生活をスタートさせた私。オンラインゲームで繋がっている仲間がいるので、そこまで寂しさを感じることはありませんでした。
夫のことはオンラインゲーム仲間の噂で時々耳にしますが、どうやらカナへの執着がエスカレートし、ストーカー化したようで、警察に通報されたのだとか……。
同僚としてほんの少し親切にされただけなのに、異常なほどにのめり込んでしまった夫。元妻から見ても、カナが気の毒でなりません。元夫には、早く目を覚ましてほしいと願うばかりです。