身勝手な義姉
義姉は夫の帰宅に合わせて当たり前のようにやってきます。しかし私が用意している夕飯は2人分。夫は、2人分も3人分も変わらないのだから義姉の分も作れと言います。
しかし、大人2人と3人は私にとっては大きな違い。材料もありません。結局私の分を義姉にまわす日々が続いていました。
訪問を控えるよう義姉に伝えてとお願いしても、夫は聞く耳を持ちません。結婚したのだから、義姉も私の姉同然。それに、そもそも来客をもてなすのは嫁の務めだと決めつけます。
義姉の行動はエスカレートする一方です。毎日のように家に来て飲み食いし、ついには寝落ちし、朝お風呂に入って帰るようになりました。
女は家を留守にしてはダメなの?
そんな2人の態度に我慢できなくなった私は、実家の母に愚痴を聞いてもらおうと、しばしの帰省を決めました。
実家で話をしているまさにそのとき、夫から着信が……。私を心配してかけてきたのかと期待したのもつかの間、その思いはすぐに裏切られてしまいます。
電話に出ると「食事の用意もせずに家を留守にするな! 俺も姉ちゃんも腹が減っているんだから早く帰ってこい」と言う夫。
義姉の世話まで私がするのはおかしいと伝えても、「姉ちゃんは家族の一員なんだからそれぐらいいいだろ。男は外で仕事、女は家事をやって家を守るのが役目じゃないか!」と譲りません。
私は夫の望み通り、すぐに家に帰ることにしました。
私の恨みを晴らしたのは…
家に到着すると、私を出迎えた夫と義姉はハッとした顔でこちらを見ています。私ひとりで帰ってくると思いきや、私が両親と一緒に帰ったので、あからさまに命令するのは気まずくなったのでしょう。
両親は夫に「仕事を頼みたい」とひと言。農業をしている私の実家には、たくさんの仕事があります。収穫の秋、両親は夫に畑仕事を手伝うように言いました。もちろん、働いた分の報酬は支払うつもりでいるようです。
「男は仕事、女は家事をするのが役目と言ったようだね? それに、結婚したのだから、俺たちも家族ってことだろ? 人手が足りないから手伝いにきてくれ。休みの日だけでいい」と父。そうだそうだと頷く母を前に、夫は何も言えずにいました。
目には目を、歯には歯を!
夫への仕返しはこれだけではありません「今日から私はここに住むことにしたから! 家族が1人増えたくらいじゃ生活は変わらないでしょ?」と母。これも夫が言ったことのブーメランです。
夫は両親に何も言い返せなくなり、今までの態度について私に平謝り。実家の仕事を手伝うのも、母がここで暮らすのも勘弁してほしいと頭を下げました。
それなら義姉の訪問も遠慮してほしいと告げると、夫はやっとわかってくれました。義姉はブツブツ文句を言っていましたが……。
かなりの荒療治だったとは思いますが、目には目を、歯には歯を。相手の立場に立って物事を考えられる夫婦になれるように、これからは精進したいと思っています。
家族だからといって、何でも許されるわけではありません。長く一緒に過ごす家族にこそ、思いやりを持って接していきたいですね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。