新築の我が家を自慢したいのか、飲み会を開いては同僚や友人を呼ぶ夫。そのくせ準備はすべて私なので、とても負担です。おなかも大きくなってきたので少しは遠慮してほしいのですが……。
飲み会を控えてほしいと伝えると…
家で飲み会をするのは大変です。買い物から、おつまみや食事の支度、後片付けに掃除と、やることがいっぱい。少し控えてほしいと夫に伝えると、いつも家でダラダラしているんだから、たまには動けなんて言ってきました。
この体調でもできることはやっており、横になるのが多いのは体調のせいです。そもそも夫は、妊婦の大変さをまったく理解しておらず……。
しかも今日は夕食を食べてから、ビールが足りないと言い出しました。ビールを買ってきたら、〆の鍋も作ってほしいらしく……、たまったもんじゃありません。心の中で愚痴を言いつつ、しぶしぶ家を出ました。
スーパーへの道中で運命の出会い
「どこまでビール買いに行ってんだよ」
「さっさと走って戻って来い!」
私の帰りが遅いため、しびれを切らした夫が連絡をしてきました。すると「妊婦に何をさせているんだ」とお叱りのメッセージが、私から夫へ送信されたのです。夫は「妊婦は病人じゃない」とキレました。すると……。
「あんたたち、明日社長室で尋問ね」
意味不明な返信に、やっとおかしいと夫は気づいたようです。そのあとメッセージを送っているのが自分の会社の社長だとわかり、夫は急に挙動不審に……。
なぜこんなことになったかというと、私が社長と運命の出会いをしたからなのです。歩いているとおなかが張ってきたので、スローペースでスーパーへ向かっていると、やさしく声をかけてくれる女性が。私が気を許して愚痴をこぼしたところ、女性は血相を変えました。
そして、夫やその同僚に心当たりがあるというのです。会社名を教えると、彼女は本当に驚いていました。その女性はなんと、夫の会社の社長だったのです。
そこに夫からの連絡がちょうど入ったのですが、やりとりを見ていた社長は私の携帯電話を貸してほしいと言ってきました。そして夫とその同僚たちに苦言を呈してくれたのです。おかげで、私は安心してゆっくり体を休められました。
社長と知り合ったことで決断
夫はさらに親としての自覚のなさも指摘され、その点も含め私に謝ってきました。私は離婚を考えましたが、シングルマザーで子どもを育てていく自信がありません。両親も他界しており、頼る人がいないので不安な気持ちでいっぱいだったのです。
そこで社長に相談したところ、いろいろとアドバイスをもらえました。なんと社長自身もシングルマザーで子育ての経験が。慰謝料請求など調停に関することも教えてもらい、これで離婚に踏み切れます。
その後、しばらくして離婚が成立。ーーあれから数年たち、私は家事と育児に協力的な男性と再婚。今は幸せに暮らしています。
◇ ◇ ◇
社長との出会いで人生が好転して良かったです。夫婦は本来対等なもの。そこを前提に関係を築いていきたいですね。