コンディションは最悪
この日のデートは映画に行く予定でした。服装はナプキンを替えやすいようにスカートに。肌荒れも多少あり、コンディションは最悪でしたが、メイクでなんとか隠し、デートへ行くことにしました。
そして映画館に入る前にトイレに行き、ナプキンを交換。その後、席につきました。観た映画のジャンルは彼の好きなホラーで、驚いてしまうシーンも。私は驚くごとに経血がドッと出てくる感触があり、違う意味でもヒヤヒヤしながら鑑賞していて……。
嫌な予感が…
映画が終わるころになると少し嫌な予感がしていて、席から少し腰を浮かした状態で見ていました。映画が終わると同時に席を立ち、座席を確認すると座席は汚れていないようで安心。しかし、スカートは若干濡れているような感じがして、私はかばんで腰を隠しながらトイレに向かいました。
そして、トイレで確認すると、スカートの外側に少しの経血が! 驚いてしまいましたが、座席は汚れていなかったので、腰を浮かしていて正解だったと思った瞬間でもありました。
しかし、替えの服はありません。どうしようかと悩んでいると、トイレが長いことにを心配したのであろう彼氏から連絡が届きました。
彼がとった行動は?
いつまでも外で待たせてはいけないと思い、私は事情を説明し、先に帰ってもらうよう伝えました。しかし、彼からはとりあえずトイレから出てきておいでという返事が。
そして私が不安な気持ちでトイレから出ると……すぐに彼が自分の上着を私の腰に巻いてくれたのです。「汚れるといけない」と、ほどこうとしましたが彼に止められ、彼は笑顔で「服を買いに行こう」と言ってくれました。
そのひと言で私の中の不安な気持ちはふっとなくなり、その後は彼と服を買いに行くこととなったのでした。
デートの終わりに彼に何度も謝り、「お礼をしたい」ということを伝えた私。しかし彼は、「人として当然のことをしたのにお礼なんかいらないよ」と言ってくれました。また、「そのかわり、またゆっくり映画見に行こうね」とも……。彼の神対応に救われ、最悪になりかけていた1日が、最高の1日になりました。
著者/櫻井 藍
イラスト/アゲちゃん
監修/助産師 松田玲子
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!