つらいと言えなくて
高校卒業後から、自宅近所の工場で働くようになった私。ある日の仕事中、かなり重い生理痛に襲われ、立っているのもやっとなときがありました。事前に鎮痛薬を服用していたのですが効き目がなく、痛みで作業中に手が止まることも……。
すると、昼休憩に入ったときに班長から「手が止まっているとき多くない? ちゃんと仕事に集中して」と注意されてしまったのです。生理痛がつらいことを言いたかったのですが、男性の班長に言うのは恥ずかしく、私はただ謝ることしかできませんでした。
同じ職場の女性が突然…!
私は「生理痛つらいけど仕事を頑張らなきゃ」と、休憩後に作業を再開。なんとか痛みに耐えながら仕事をしていると、同じ工場で働く50代ぐらいの女性が近づいてきて、小声で「もしかして生理痛? 大丈夫?」と聞いてきました。
初めて話す方だったのでびっくりしましたが、私は素直に「はい」と答えました。すると突然、その女性は私の手をもみ始めたのです。ちょうど、親指と人差し指の間ぐらいをぎゅっぎゅっともみながら、「このツボは合谷(ごうごく/ごうこく)と言って、生理痛に効くのよ」と教えてくれました。
少し驚きましたが、女性の言う通りだんだんと痛みが軽くなっていく感覚があり、生理痛がだいぶラクになったのです! そして、その女性は「無理しないでね」と言い、私の仕事のフォローもしてくれて、とても助けられました。
生理痛には個人差があり、その痛みはなかなか理解してもらえないこともあります。けれど、この出来事から本当につらいときはただ我慢するだけでなく、周囲に助けを求めることも大切なのだなと実感しました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/中野まゆみ
監修/助産師 松田玲子
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