義父の伝統工芸品は、古くから代々の子孫に技術を伝承しています。夫も、義父の元で目下修業中。いずれ夫が一人前になったら、次はわが子へ引き継ぎたいと思っているのですがーー。
子どもが欲しい私たち夫婦
今月も生理がきてしまい、落ち込みながら夫に報告……。私も夫も検査では何の異常もありません。それなのに、なかなか妊娠できないのです。
子どもは授かりものという言葉がありますが、さすがに7年も待ち続けているとやりきれません。夫はいっそのこと違う不妊治療に踏み切ってみようと言いますが、すでにあらゆる手を尽くしています。何かアテがあるのか聞いてみると、夫は「代理母とか……」と一言。
しかし、今の日本では代理母出産の制度が整っておらず、簡単にできることではありません。その上私はそこまで割り切ることができません。私は「今、できることをしながら自然に任せよう」と夫に伝えました。
夫は納得がいかない様子……。本当は納得がいくまで話し合いたかったのですが、夕飯を食べ終えてすぐに工房に戻っていきました。
夫を疑い始めたきっかけ
ここのところ、毎日この調子で仕事をしています。ときには技術を磨くために工房に泊まり込むほど頑張っている夫を見送りながら、子どもが欲しい気持ちは私も同じなのに……と悲しい気持ちになっていました。
夫が工房に向かってしばらくして、義父から夫に電話がかかってきました。私が「工房に行った」と伝えると、「来ていない」と言います。
ここ最近毎日のように工房に通っているはずと伝えてみましたが、義父は何も知りません。むしろ、終業時間になるとさっさと帰ってしまうため、もっと本腰を入れるように説教をするつもりだったようです。
工房に行っていないとなると、夫は毎晩どこに出かけているのでしょう。なんとなく不穏な影を感じました。
元カノがやってきて…
半月後。夫が見知らぬ女性を家に連れてきました。夫が元カノだと紹介した女性は、「代理母になる」と名乗り出てくれたよう。しかし私は、代理母出産を了承していません。
しかし夫は、早速子づくりを始めるから、私は実家にでも泊まってくれと言い、私を追い出そうとします。私はあまりの屈辱に耐えきれなくなり、家を出て行きました。
それから1カ月後、夫は嬉しそうに元カノの妊娠報告をしてきましたが、私は受け入れられません。悩んでいる間も時間は経過します……。すると、元カノのおなかは通常の妊娠週数よりもはるかに早く大きくなったのです。それもそのはず、元カノは家にやってきたときには、すでに妊娠していたのです。
代理母は、それを正当化しようとした夫の浅はかな作戦でした。私はすぐさま離婚を決めました。
浮気の言い訳
しかし、これで済ませるわけがありません。私には義父という強い味方がいます。夫のだらしなさに激怒した義父は、夫を勘当し、伝統工芸の後も継がせないことに決めました。
わが夫ながら恥ずかしい話ですが、昔から伝統工芸の技術を継げばいいとタカを括っていた夫は、極度の世間知らず……。技術はたしかでしたが、それ以外はてんでダメだったので、経営は私が義父から引き継いでいたのです。ここにきて勘当されたのでは、きっとまともな人生を歩むことはできないでしょう。
その後、私は元夫の代わりに伝統技術を伝承すべく、義父の元で修行を始めました。今も子どもはいませんが、美しい日本の伝統技術を次世代に繋いでいけることを誇りに思っています。
代理母とは、依頼者に代わりに別の女性が妊娠し、出産することを言います。今回のケースはただの浮気でしかありません……。あまりに粗末な浮気の言い訳には呆れてしまいますね。
▶▶▶コメントするだけでギフト券GET!『コメントグランプリ』開催★
ベビーカレンダーの記事を読んだ感想やあなたの意見をぜひ「コメント」してください。「コメントグランプリ」開催期間中、「コメント」した総数に応じて、Amazonギフト券【賞品総額30万円】が当たる&もらえる! たくさんのご参加お待ちしています♪