いつもなら気にならないのに…
彼とのデートの日。私は生理がきてしまい、仕事の疲れも重なっていたことから、予定を変更してゆっくり家でデートをすることにしました。このとき生理痛もあって体がつらく、彼が食事を作ることを提案してくれ、私は彼のやさしさに甘えることに。
しかし、調理を始めると彼からは「野菜の切り方ってこれでいい?」「火加減は?」など、絶え間ない質問の嵐で……。
この日に限って私はなぜか彼の手際の悪さにイライラしてしまい、つい「もう、それくらい自分で考えてよ!」と強い口調で言ってしまったのです。
理解のある彼に救われた
今まで生理のときに限らず私がイライラすることはほとんどなく、彼はびっくりした表情でフリーズしていました。私もはっとして、彼に謝罪したものの……どこか気まずい雰囲気になってしまって……。さらに、彼の「食事を作ってくれる」というやさしさを台無しにしてしまった罪悪感で、涙がぽろぽろと溢れ、彼を戸惑わせてしまったのです。
しかし彼は、私の一方的な言動に怒ることも呆れることもなく、「生理のときって不安定になるよね。ごめんね」と、寄り添って言葉をかけてくれたのです。申し訳ない気持ちとうれしい気持ちとで私は感情がごちゃごちゃに……。でも、彼の言葉で「気持ちが不安定でもいいんだ」と思え、スッと気持ちが軽くなった瞬間でもありました。
無意識に相手を傷つけているかも
私は今まで、生理中に身体的なだるさやむくみなどは自分でも感じていましたが、精神的な部分は安定していると思い込んでいました。しかし、今回彼に一方的なイライラをぶつけてしまうことに……。生理の症状はそのときどきで異なることを実感。また、もしかしたら、今まで自分が気づかなかっただけで、無意識に周りの人を傷つけていたこともあったのではないかと冷静に考えるきっかけになりました。
その日から、生理中はストレッチやアロマでリラックスする時間を設け、なるべく精神面が乱れないようにと意識しています。
このとき彼は私が生理中なのを知っていたこともあってか喧嘩になりませんでしたが、状況が違えば大きな喧嘩に発展していたかもしれません。生理への理解があればもちろんうれしいものの、それ以前に、自分でも自分を見つめ直し、精神面が揺らぎそうならばできるだけ自分でコントロールすることも必要だと感じました。人を思いやる気持ちを忘れず、これからも周りと良好な関係を築いていきたいと改めて感じた出来事でした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/和花 彩花
イラスト/内海涼流
監修/助産師 松田玲子
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