キッズスペースには先客が
これは、長女が生後8カ月だったときのお話です。発熱と咳・鼻水などの風邪症状があり、総合病院の小児科を受診することにしました。そこの小児科の待合室には広めのキッズスペースがあり、おもちゃや絵本が置いてあります。私は受診の手続きを済ませ、長女とキッズスペースで順番を待つことに。
キッズスペースには先に遊んでいる女の子がいて、その子はとても人懐っこい子で、私と長女がキッズスペースに入ると駆け寄ってきて「〇〇って言うの。3歳。アンパンマンとドキンちゃんが好き!」と自己紹介をしてくれました。
女の子の母親は…
私は長女の相手をしながら、ひとり遊びをしている女の子を遠目に見ていました。キッズスペースに入っている大人が私しかいなかったからか、おままごとセットで遊んでいたその子は「ハンバーグができました!」や「ジュースをどうぞ」と、私のほうに何度も出来上がった料理を持ってきてくれたのです。
女の子は、待合室の椅子に座っている母親に「お姉さん(私)と遊んでる!」と言い、母親は私のほうを見向きもせず「よかったねー!」と、ずっとスマホをいじっていました。
そのうちおままごとに飽きたのか、絵本を持ってきて母親に「これ読んで!」とキッズスペースから声をかける女の子。すると、母親はスマホをいじりながら「お姉さんに読んでもらいなー」と言ったのです。
私は「他人にここまで子どもの相手を任せるってどうなの?」とモヤモヤしましたが、ちょうど長女が診察室に呼ばれ、私たちはキッズスペースを後にしました。
その一件以降、小児科を受診してもキッズスペースはなるべく使わず、ベビーカーと持参のおもちゃで待ち時間をやり過ごすように。キッズスペースを使うときには、他の子の相手は最低限に留めるよう気を付け、同じようなことにならないように意識していました。
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著者:吉川 みきな
15歳女の子と5歳と1歳の男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。