お酒が大好きな私たち
私と彼はお酒が好きで、付き合っていた当時はお互いによく一緒にお酒を飲んでいました。終電まで仕事をした日は、2人で居酒屋に行き飲んで帰ることも。お互い、お酒が好きなので、「お酒を飲む」ということに抵抗はありませんでした。
でもある日、彼が見知らぬおじさんを突然同棲するわが家に連れてきたのです。
そのおじさん…誰!?
その日、私は仕事を終えて帰宅し、お風呂に入ってそろそろ寝ようとしていたところ。このとき、もう深夜0時近くを回っていたので、私は「飲んでくる」という彼を待たずに休もうと思っていました。
すると突然ガチャッと玄関を開ける音がし、彼が帰ってきたことがわかりました。「おかえり」と私が玄関に行くと……そこには見知らぬおじさんが。彼と一緒にニコニコしながら家に入ってきたのです。
聞くと、飲んでいた際に意気投合した初対面のおじさんなのだとか。彼からはそんなこと何も聞かされておらず、突然のことに私は呆気にとられてしまいました。
家に呼んでもらえて喜ぶ男性
私の彼氏は人当たりがよく、飲み屋の席でもたまたま隣になった人とすぐ打ち解けられる性格でした。その性格は、私が一緒に飲んでいるぶんにはさほど気になりませんでしたが、同棲中の家に、しかも深夜0時過ぎに、女性が1人で寝ようとしているところに、次の日も仕事があるというのに、突然知らない男性を連れ込むというのは理解しがたい行動でした。
その見知らぬ男性は「その日知り合った人の家に呼んでもらえるなんて、初めてだし光栄」みたいなことを話していましたが、私はもう絶句。ひきつる顔をおさえ、もう寝るからと隣の部屋に行くと、彼とそのおじさんはリビングで飲み直し始めていました。
翌日、同棲している家に知らない男性を連れ込むのは非常識であることを彼に伝えました。彼はあまりピンときてはいない様子でしたが、それから見知らぬ飲み屋のおじさんを連れてくることはありませんでした。結婚していなくても、ひとつ屋根の下で住む者同士、住むうえでのマナーは話し合っていく必要があるなと感じた出来事でした。
著者/新谷けご
イラスト/sawawa
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