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「助けて!開かない!」夫に閉じ込められた私と娘→頭をしぼって一か八かで、とある人物に助けを求めた結果…!?

娘が生まれるまで、仲の良い夫婦だった私たち。しかし娘を出産してからは、夫は育児を一切せず、毎日飲み歩くようになっていました。私の両親はすでに他界しており、義両親は遠方に住んでいるので頼れる人はいません。ワンオペのつらさに「ちょっとは手伝って……」とお願いすると、夫は逆ギレ。私への暴言も次第にひどくなっていき、「養ってやってるのは俺だ」と言い出すようになって――?

ワンオペ育児で疲弊した私が助けを求めても、「俺は忙しいんだよ。暇な専業主婦と一緒にしないでくれるか?」とそっけない返事しかしてくれない夫。こんな人じゃなかったはずなのに……。

 

暴君夫

男孫を望んでいた義両親。しかし、生まれたのは女の子でした。それでも義両親は喜んでくれましたが、夫は「お前は俺の両親の期待を裏切った」と言って、私に当たり散らすようになったのです。

 

「こっちは仕事で疲れて家に帰ってきてんのに、リビングも寝室も汚いままだし」「この間なんて飯すら用意してなかったよな?」「毎日夜泣きもするし、今度から夜中は外で泣かせてくんないかな」

 

育児は2人で協力してやるものだと思っていた私。退院してから1カ月ですが、1日たりともまともに眠れておらず、体も心もいっぱいいっぱいでした。

 

「俺が養ってやってるんだから、お前は俺の言うことを黙って聞いてろよ」とまで言われ、言い返す気力もない私はただただわが子を腕に抱きながらくちびるを噛み締めるしかないのでした。

 

閉じ込められた…

その後も夫の暴言は止まらず……。それどころか、次第にエスカレートしていきました。「凡ミスした。夜泣きで睡眠不足だからだ」「上司から注意された。わが家が汚くてストレスがたまってるからだ」と、会社で起きたことまで私と娘に責任転嫁するようになったのです。

 

そんなある日、夜泣きのひどい娘を抱いて、寝室から和室に移動した私。少しでも夫が眠れるように、そして私たちに八つ当たりしないように……。さすがに夜中に外に出るのは怖かったので、寝室から一番遠い和室に向かったのです。

 

娘を寝かしつけながら、一緒に眠ってしまった私。はっと気が付くと、朝日が昇っていました。夫の朝食を用意しようと、引き戸に手をかけたのですが……。

 

 

開かないのです。

 

つっかえ棒でもしてあるのでしょうか、全然開きません。私がガタガタやっていることに気付いたのか、和室の外から夫が声をかけてきました。

 

「真夜中も朝方もギャン泣きするし、おかげで全然眠れなかったわ」「しばらくそこで反省しておけ」「お前が『俺に逆らってごめんなさい』って言ったら出してやってもいいかな」「勝手に出たら離婚だからな!」

 

そのまま、夫は仕事に行ってしまったようです。こんなところに赤子と妻を閉じ込めるなんて……!

 

スマホや娘のおむつやおしりふきは持ってきていたものの、ミルクはありません。私の両親はすでに亡くなっているし、義両親だってそう簡単に来れる距離ではありません。

 

すやすやと眠る娘を見ながら、必死で頭をしぼり……私は一か八かでとある人物に助けを求めることにしたのです。

 

助けて!

数時間後――。

 

私のスマホに夫から電話がかかってきました。和室に閉じ込められて、途方に暮れる私を嘲笑いたかったのでしょう。

 

「お前は俺が養ってやってる寄生虫だろ?」

「子どもに飯を食わせたいなら黙って言うことを聞け」

「君はたいして稼いでもなにのに随分偉そうだな~」

 

娘にミルクをあげていた私に代わって、夫の電話に出たのは私の父の兄、つまり私の伯父でした。海外で暮らしている伯父は、年に数回日本に戻って来るのです。私の祖父の墓参りのために、毎年ちょうどこの時期には帰国するはず……と思って連絡したのですが、ビンゴでした。

 

隠しておいた合鍵の場所を教えて、伯父に和室から助け出してもらった私と娘。温和な伯父ですが、私たちの様子を見て怒り心頭でした。

 

「よくも僕のかわいい姪をあんなにボロボロにしてくれたね?」と穏やかな口調で言う伯父。「いや、これは俺だけが悪いんじゃなくって……」「専業主婦のくせに家事すらまともにしないんですよ!」「子どもの世話なんて片手間でできるのに、甘えてるんですよ!」と、まだ私のことを貶める夫。

 

夫がまったく育児に関わってこなかったことがわかったのでしょうか。伯父は大きくため息をついて言いました。

 

「そういえば、君のところの社長は元気か?大学時代の後輩なんだけど」

 

 

夫は、「いくら知り合いだからって簡単に会える人じゃないですよ!」「おじさん、無職なんでしょう?物価の安い海外にいるのは、日本じゃろくな生活ができないからだって聞いてますよ」と、伯父すらも嘲笑します。

 

「君の働いている会社の設立メンバーに、僕の名前があるはずだけど?」「僕ね、いくつか会社を経営してたんだけど、早期リタイアしたから今は無職で、海外の別荘でのんびり暮らしているだけだよ」「お金を持ってる自慢なんてしたら格好悪いじゃないか」「あ、今君のとこの社長から『会える』って返信が来たよ、君のことはよーく伝えておくからな」

 

伯父の正体を知って、「社長に俺のことは伝えないでください……!」「今回のことは謝りますから!」と半泣きで懇願する夫。しかし、伯父の怒りはおさまりません。

 

「家の中とはいえ、妻子を閉じ込めるなんて人間のやることじゃない」「今回のことは警察に被害届も出すつもりだ」

 

夫が「ごめんなさい」「許して」と涙ながらに叫んでいるのが聞こえます。娘にミルクを飲ませ終わった私に、伯父がスマホを返してきました。私の代わりに娘を抱き、げっぷさせようと背中をトントン。

 

「伯父さんからスマホ返してもらったよ」と電話越しに言うと、夫が「ごめん!仕事がうまくいかなくて八つ当たりしてただけなんだ!」と謝ってきました。しかし、それは私たちをこんな目にあわせていい理由にはなりません。

 

毎日眠れなくて、ずっと限界だった私。話し合いたいと言っても、冷たくあしらわれ、挙句の果てには「養ってる俺に逆らうな」と言われたのです。私が仕事をしておらず、両親もいないことから、逃げられないとわかっていて追い詰めてきたのでしょう。

 

「離婚してください」と言うと、「え?」と呆気にとられた様子の夫。「和室から勝手に出たら離婚するぞ、って言ったのはそっちでしょ?」「だからもう離婚でいいよ」と言うと、「いや、俺謝ってるんだけど……」「それに、本気で離婚したいわけじゃなくて……」ともごもご。

 

 

「脅しで言ったとしても最低だから、今すぐ離婚して」と重ねて言うと、「じゃあせめて社長に言うのと、被害届を出すのだけはやめてくれ!」とわが身かわいさを露呈した夫。どこまでも自分勝手な男です。こんな人と早々に離れられるのは、私にとっても、そして娘にとっても良かったのかもしれません。

 

その後――。

 

伯父は夫の会社の社長に事の顛末を伝え、私は警察に被害届を提出しました。話し合いの結果、被害届は取り下げたものの、会社からは自主退職を促された夫。すべてを失った夫との離婚は、案外スムーズでした。そして私は両親の遺産を使って、遠くに引っ越しました。

 

伯父はしばらく私たちと一緒に暮らしてくれましたが、離婚してから半年後くらいに海外へ帰ってしまいました。娘の成長を楽しみにしていて、「一緒に海外に住まないか」と最近では移住を勧めてきます。

 

今は慣れない育児にあっぷあっぷしているので、海外移住する余裕はないですが、もう少し娘が大きくなったらアリかなと思っています。

 

 

 

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      何かあった時のために合鍵を用意していたのはグッジョブでしたね!自分のストレス発散のために我が子の命を危険に晒すとかあり得なさすぎる。
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      和室につっかえ棒なんてひどすぎる。赤ちゃんどうなってたかわからないのに!
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      ご両親もいないしどうやって和室から出るのかと思いきや、そんな救世主が!スッキリしました!
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