赤ちゃんが2歳でも3歳でも母乳を飲ませ続けているママがいる一方で、赤ちゃんに歯が生え始めると、おっぱいを噛まれるのではないかと恐怖を感じているママもいます。こんなにも赤ちゃんLOVEなのに、こんなにも母乳を与えているのに……。果たしておっぱいを噛む赤ちゃんは、ママに意地悪をしているのでしょうか?
歯の生え始めはかゆいので…!?
赤ちゃんの歯の生え始めのころは、生まれて初めてのこともいっぱい。寝返りができ、遠くの景色も見えるようになります。ママの表情の観察もおもしろいことでしょう。歯の生え始めのムズムズ感で、思わずおっぱいを噛んでしまう赤ちゃんはいます。赤ちゃんがおっぱいをギュっと噛むと、ママは「痛い!」と声を上げてしまうでしょう。
赤ちゃんはママの反応が楽しい♪
ママが大きな声を出したりすると、赤ちゃんは大喜び! ママの反応が見たくて何度もおっぱいを噛むことがあります。赤ちゃんにとってママの反応は楽しいことで、「ママを苦しめよう」なんて思ってもいません。
でも、ママもつらいでしょうから、やってはいけないことを赤ちゃんに伝えましょう。赤ちゃんの目を見て、低い声と真剣な顔で「噛んではだめよ」と言いましょう。今まで見たことのないママの眼差しや表情に赤ちゃんもハッとします。
赤ちゃんもおいしいおっぱいが飲みたい!
もし、いつもよりおっぱいの分泌が少なかったら、風味が好みではなかったら、ザラザラした乳カスみたいな物が出てきたら……。赤ちゃんは、おっぱいを噛むだけでなく、引っ張ったり、もぞもぞと飲みにくそうにしたりします。
また、乳首にはおっぱいを分泌する管が何本も開いていますが、赤ちゃんは自分の好みではない管は飲まないように口の位置を変えたり、乳首に噛みたくなるような柔らかいしこりがあるとガムを噛むように思わず歯を当ててしまうこともあるようです。赤ちゃんは生きるために、嗅覚や味覚はしっかりと備えて生まれてきています。嫌なものは嫌なんですね。
赤ちゃんの歯の生え始めの甘噛みはママの訴えで直ることはありますが、じょうずに叱らないとおもしろがってエスカレートすることがあります。そんなときは、噛みそうになったら赤ちゃんの口に指を入れて離し、飲む位置を変えてみましょう。今までの経験でよく飲むなあと思ったときの食生活を思い出して改善してみましょう。近所の母乳相談室や助産院でおっぱいのメンテナンスを受けてみてもいいと思います。
助産師資格取得後、国立病院、日赤病院、大学病院などで助産師として勤務。現在は母乳相談室を開設するかたわら、ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。助産師一筋、2児の母。