娘が産まれて、1週間だけ育休を取ってくれた夫。しかし、夫は育休が明けると家事も育児も一切してくれなくなりました。
夫のイライラ
初めての育児にくわえて、娘はなかなか寝ない子で……、私は心身ともに疲れて果てていました。夫は娘の夜泣きにイライラしており、「娘の夜泣きのせいで寝不足だ」「会社でミスしたらお前らのせいだからな」と私を責め立てるように。
妊娠した時はあんなに喜んでいてくれたのに……。思わず、「娘のこと、かわいくないの……?」と尋ねた私。すると、夫は「かわいいけど、今は余裕がないんだよ」「仕事が落ち着いたら育児も家事もするから」と返してきました。
「2人が暮らしていけるのは、俺が会社で働いているからだろ?」「仕事をして、家に帰って来ても眠れなくて……。それがどれだけつらいことかわからないのか?」と言われ、私はただ「ごめんなさい……」と謝るしかないのでした。
夫の家出
1カ月後――。
相変わらず、夜泣きを続ける娘。私も手を尽くしているのですが、なかなか泣き止んでくれないのです。そして、夫のイライラも頂点に。
「こんな深夜にどこ行くの……?」とおそるおそる尋ねると、「ガキの声がうるさくて眠れないんだ!静かな場所で寝る」「あいつ泣きすぎだろ、お前の育て方間違ってるんじゃねぇの?」と夫。
初めての育児で、手探り状態でがんばってるのに……。家ではスマホゲームに夢中で、娘をあやしてもくれない夫に、何がわかるのでしょうか。
「しばらく家には帰らないから」という夫の言葉に、私は口をあんぐり。「とにかく早くガキがおとなしくなるようにしつけておけよ」「ちゃんと管理できるようになるまで俺は帰らないからな」と言い捨てて、夫は本当に出て行ってしまいました。
どこ行ってたの?
3カ月後――。
家賃は払ってくれるものの、夫はまったく家に帰ってきませんでした。私は覚悟を決めて、「話があるから、近いうちに会えない?」と夫にメッセージを送りました。すると……。
「ガキの夜泣き少しはマシになったか?」
「そろそろ帰ってやってもいいぞ」
「どこに帰るの?」
「あんたの帰る場所なんてないけど」
今まで夫の機嫌を取り、なんとか家事や育児を手伝ってもらおうとしていた私。しかし、もう諦めました。
「離婚しましょう」と切り出すと、「お前が1人で子どもを育てられるわけないだろ!」「子どもが成人するまでいくらかかると思ってるんだ?」と嘲笑ってきた夫。しかし、私は資格保有者で、職にあぶれる心配はないのです。
「仕事は目星をつけてるし、養育費ももらう」「あと、慰謝料ももらうからね」と告げると、夫は「何の慰謝料だよ!?」と返してきました。
調べはすでについているのです。夫は「知り合いの家を転々としている」と言っていましたが、それは真っ赤な嘘。娘の泣き声がうるさいというのは口実で、本当は不倫相手の家に行きたいだけだったのです。
興信所の調査によると、最近夫と不倫相手はうまくいっていないそう。だから、夫は「そろそろ帰ってやってもいい」という思考に至ったのでしょう。
私に家事も育児も押し付けて、不倫をしていた夫。私の育児を否定して、勝手に家出して不倫相手のところに転がり込んでいた夫。そんな男とまた一緒に暮らしたいなんて思えません。
「自分の娘を『ガキ』呼ばわりするような父親なんていりません」「今まで通り自分勝手に生きてください」
その後――。
離婚を拒否し続ける夫を説得するために、私は両親と義両親を呼んで話し合いの場を設けました。事の次第を話すと、満場一致で離婚が決定。夫は泣きながら離婚届にサインしていました。
私は娘とともに実家に帰り、両親のサポートを受けながら娘を育てています。娘が1歳になったら、社会復帰する予定です。まだまだ母親としては未熟ですが、かわいい娘のために精一杯がんばっていこうと思います。