今日も、義母からお小言を言われてしまいました……。新婚の私は、嫁として至らないところも多いでしょう。しかし、義母は毎日のように私に電話でくどくどと言ってくるのです。正直、疲れてしまいました……。
ママは心配性
夫に話しても、「母さんは心配性だからな~」と流されるだけ。さらに、最近では「今までの彼女の中でお前が一番だって母さんが認めてくれたから、結婚できたわけだし」と、なんだか不気味なことまで言うようになっていました。
「母さんの手作り料理で育ってきたから、デパ地下のお惣菜はちょっと……」「共働きで家事は分担って言われても、俺はずっと実家暮らしで母さん任せだったから……」
義母だけでなく、ついには夫まで私の家事に口出しするように。家事を分担する約束で結婚したのに、話が違います。しかも、夫は義母と私を比べて、私の方がダメだと言うのです。もしかして、私の夫はマザコンだったの……?
新婚旅行はママも一緒♡
2週間後――。
仕事から帰宅して夕食の準備をしていると、「今日は実家で食べるからいらない」と夫からメッセージが届きました。
仕事帰りに義母に頼まれたものを届けに行ったら、そのまま夕食を食べる流れになったそう。一人分の夕食ならレトルトでいいかな、と私がのんきなことを思っていると、夫からとんでもない発言が。
「あと、新婚旅行なんだけど、母さんがフランスにも行きたいって」
「え?どういうこと?」と返した私。なぜ義母が私たち夫婦の新婚旅行の行先を決めているのでしょうか?
「あれ?言ってなかった?母さんも一緒に新婚旅行についてくる予定なんだけど」
はぁ?聞いてない聞いてない聞いてない。
『新婚』旅行なのに、なんで義母がついてくることになっているのでしょうか。
「2人より3人の方が楽しいよ」「別にこれからいつでも2人では旅行できるじゃん」「英語が話せるお前がいるから、母さんも安心して海外に行けるわけだし」と、頓珍漢なメッセージを連投してくる夫。
理解できない……。
「今回は『新婚』旅行だから、お義母さんは遠慮してもらえないかな……」「お義母さんと一緒に旅行するのが嫌なわけじゃなくて、今回だけは夫婦2人だけで行きたいの……」と言うのがやっとでした。
すると、夫は意外にも「そっか、ごめんね」「母さんにはうまく言っておくから安心して」とすぐに私の頼みを聞いてくれたのでした。
ほっと胸をなでおろした私。
しかし、これだけでは終わらなかったのです……。
おかえりなさい、さようなら
1カ月後、新婚旅行当日――。
昨日から家に帰って来ていない夫。出発の時刻も近づいているのに……。私が送ったメッセージも未読のまま。しびれを切らした私は、夫に電話をかけました。
「今日新婚旅行だよ?!どこ行ったの?」
「悪いwそっちキャンセルして母さんと旅行してる」
「親孝行だし許してよw」
開いた口が塞がらなくなってしまった私。夫は私との新婚旅行をキャンセルして、義母と2人でヨーロッパに行ってしまったのです。
「新婚旅行に2人で行きたい」という私の希望を夫から聞いた義母は激怒。「あの子とは別れなさい」とまで言ったそうです。「離婚させられないためにも、母さんのご機嫌取りしてくるからさ」と言った夫。
結婚してから3カ月。私はずっと義母のお小言に耐えてきました。しかし、夫の世界の中心はいつまでたっても義母。いい年こいて、まだ親離れできていないのです。
「海外だし、母さんから目が離せないから続きは帰国してからで」「母さんは世界に1人しかいないんだ、お前みたいに代わりはいないんだよ」と夫。私の中で、夫への愛情がスーッと冷めていきました。
1週間後――。
義母との旅行から帰宅した夫から、私に「ただいま」とメッセージが届きました。しかし、もう私はその家にはいません。
「今日まで有休取ってたよな?どこにいんの?」「腹減ったからごはん早く作ってほしいんだけど」「もしかして、まだ怒ってる感じ?」
反省していない様子の夫。私は「テーブルの上の離婚届見てないの?」とだけ返しました。すると、夫は「なんで離婚届!?」「俺、母さんと旅行しただけで離婚されるの!?」と慌て出しました。
もちろん、理由はそれだけではありませんが、新婚旅行が決め手となったのは事実です。私が義母に暴言を吐かれていても、隣でニコニコ笑顔を浮かべながらスルーする夫。いつも義母のご機嫌をうかがい、義母の言うとおりにしか行動できない夫。
私を大事にしてくれない夫なんて、もういらないのです。
「勝手に離婚したらママに怒られる!」と言い出した夫。やはり、マザコンだったようです……。交際中に見抜けなかった過去の自分にも、少しいらだってしまいました。
「ここまで妻のことをないがしろにしてもママと一緒にいたいんでしょ?」「妻の代わりはいくらでもいるって言ってたし、結婚したいなら他の人を当たってくれる?」「私はあんたのママみたいに、世界で1人だけの人にはなれないから」
その後――。
夫はごねたものの、意外にもスムーズに離婚は成立。義母が「あんな嫁はいらない」と言って、夫に離婚届のサインをさせたからです。どこまでいっても、元夫は母親の言いなりでした。
いろいろ思うところはありますが、過去と決別するためにも、これからは今まで以上に楽しい思い出を作っていくつもりです。いつか、今回の離婚を笑い話にできるように、前を向いてがんばって生きていこうと思います。