最初はとても素敵な人に見えたけど…
大学生のころ、大学でいい人と巡り会えなかった私は、初めてマッチングサービスを使って彼氏を作りました。彼は4歳年上の社会人で、学生の私からすると、とても余裕があってかっこよく見えました。
「試験が終わった」と言うと「試験お疲れさま、よく頑張ったね。おいしいごはんを食べに行こう!」と誘ってくれたり、出かけるときには車で迎えにきてくれたりなど、とても素敵な人だったのです。
しかしお付き合いを始めて1カ月ほどすると、一緒にいてモヤモヤすることが増えていきました。
徐々にモラハラの片鱗が出てきて
まず「自分は優秀なのに周りが無能すぎる」といった、職場の上司や同僚の愚痴が増えました。それに対して私が「みんな自分なりに頑張っていると思うけど……」とフォローすると「学生で何もわからないくせに、そんなことを言われる筋合いはない」と機嫌を悪くする彼。仕方がないので、それ以降は何も反論しないようにしました。
ほかにも、運転中に前の車に向かって「何やってんだよ」と怒鳴ることもあり、助手席でヒヤヒヤするときも。また、私が彼にとって気に食わない行動をしたときには「これはお前が悪いよね? こんなことをするのなら別れようか」と私を責め、別れをちらつかせてくることも何度かあったのです。
彼のことは好きだったので、はじめは「ごめんなさい、別れたくない」と謝っていましたが、モヤモヤした気持ちは溜まっていくばかりでした。
デートで置き去りにされて
そのまま、彼の言動に耐えながら3カ月ほど付き合っていた私。しかしある日、私はついに我慢の限界を迎えてしまいます。デート中に私が体調を崩してしまったのですが、彼は心配するでもなく「せっかく楽しみにしてたのに! 今日はもう何もできないならここで解散な」と言い放ち、体調の悪い私を放置して先にひとりで帰ってしまったのです。そんな彼の姿を見て、とうとう別れを決意した私。
その後、帰宅途中に「もう別れよう」とメッセージを送ると、彼は手のひらを返したようにやさしい言葉をかけてきて、「別れたくない」と私を説得してきました。それでも別れたいと言うと「わかったよ! お前って顔だけじゃなくて性格もブスだな、そんなんだからモテないんだよ!」と罵倒の言葉が。
ずいぶんひどいことを言われましたが、もはや負け惜しみにしか聞こえませんでした。
彼とお付き合いしていた3カ月間はもちろん楽しいこともありましたが、あとから振り返ると彼はとても自分勝手な人で、私は彼の言動にずいぶん振り回されたと思います。早めに違和感に気がついて、長くお付き合いすることなく別れることができてよかったです。マッチングサービスでの出会いはゼロから関係が始まるため、きちんと相手の本質を見る力がより必要だと感じた出来事でした。
著者/木村 馨
イラスト/マメ美
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