初潮を迎えたとき…
私が初潮を迎えたのは、小学校6年生のとき。下着に血がついているのを見てビックリした私は、すぐに母に相談したことを覚えています。母は、丁寧にナプキンの使い方や生理について必要な知識を全部教えてくれました。
「生理ってこんな感じなんだ……」と私がまだドギマギしている間に、母はスーパーへ向かい、赤飯を買って帰ってきました。不思議そうにしている私に、母は「初潮がくると赤飯を炊いてお祝いをするのよ。だから今日は赤飯を食べようね」と説明。
「今日の夕飯はみんなで赤飯を食べるんだ。なんか恥ずかしいな」と思っていると、母から「この赤飯はお父さんや弟には言わないで、こっそり食べなさい」と言われたのです。私は驚きつつ、「生理って男の人には言わないものなんだな」と思い、父や弟に気づかれないよう、自分の部屋でこっそり赤飯を食べました。
母の行動にビックリ
そんな中、初潮を迎えてからすぐ次の生理と修学旅行が被ってしまう事態が発生。まだ生理自体に慣れていないのもあり、母は私のことをとても心配していました。あまりに心配するので、私は母が安心できるよう「何かあったら保健の女性の先生に相談するから大丈夫」と伝え、修学旅行当日を迎えることに。
しかし、当日の朝、担任の先生と話をしている母の姿を見かけました。「何を話していたの?」と母に聞くと、「あなたの生理のことを話していたのよ」と言われたのです。担任の先生が男性だったこともあり、「どうして伝えたの?!」と私は恥ずかしさでいっぱいになってしまいました。
父や弟には生理のことを隠しているのに、男性の先生には話すという母の行動に戸惑いましたし、私に相談せず勝手に先生へ話したことにもショックを受けました。その後、担任の先生は何か言ってくることはなかったのですが、顔を合わせるたび私は気恥ずかしい思いをしました。
今思えば、母は初潮を迎えたばかりの娘が困らないよう心配して丁寧に対応してくれていたなと、とても感謝しています。けれど、デリケートなことだからこそ、先生のような他人へ話すときには、私の同意をとっていてほしかったなと思います。
生理は恥ずかしいことではないですが、何を恥ずかしいと感じるかは人それぞれだと私は思います。初潮を迎えた子ども本人が一番戸惑っていると思うので、体調の面だけでなく、気持ちの面でもきめ細かなサポートをしてあげられるような人になりたいと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/匿名
監修/助産師 松田玲子
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