小学5年生のときの家族旅行
私が小学5年生のとき、遠く離れた祖父母宅へ1年ぶりに泊まりに行くことになりました。久しぶりの家族旅行。叔父や叔母も、私たちが泊まりに来るのを待ちわびてくれていて、その日はお寿司からフルーツまで豪華なごちそうがテーブルに並びました。
なぜこんな楽しいときに!?
楽しい時間が過ぎ夜も更けてきて、そろそろ眠ることにしました。お風呂に入り、私たち家族はひと部屋を借りて就寝。目が覚めるまで本当に楽しくて幸せな時間だったのですが……起きたらなんと、生理がきていました!
初潮を迎えてから数カ月間、一度も生理がこなかったのに。下半身に不快感があるほどおしりまで経血で濡れていました。布団のシーツも真っ赤に染まっていて、私の頭の中は真っ白。母に怒られると思い言い出せず、かといって自分でどうにかすることもできず……。
30年たっても忘れられない後悔
結局私は誰にも言えないまま、汚れたシーツを丸めて布団の上に置いておきました。布団には染みていなかったのがせめてもの救いです。その後の朝食は、私だけ昨日とは打って変わっておとなしく、うわの空で味がしませんでした。
祖父母が私の汚したシーツに気づいたのは、私たちが帰ってからでしょう。私は帰りの車の中で、今ごろ祖母や叔母は怒っていないか、呆れていないか、言い出せなかったことを心の底から後悔しました。
それから私は、塾や部活で忙しくなり、祖母や叔母と会う機会がなくなってしまいました。だいぶ経ってから2人と会いましたが、シーツのことは何も言わずにいてくれました。私を気づかってくれたのかなと感謝の気持ちもありますが、それと同時に今もまだ後悔しています。
あんなに楽しかった祖父母宅への旅行が、生理で失敗してから何とも言えないうしろめたい思い出になってしまいました。祖母が生きている間にひと言謝りたかったな、と今でも思います。おばあちゃん、あのときはごめんね。
著者/新常 理勢
イラスト/おみき
監修/助産師 松田玲子
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