病室に入ると、夫は覚悟を決めたように言いました。「余命3年だって……。別れよう」思いもよらぬ言葉に、私は言葉を失ってしまいました。
妻の決意
夫は私に病気のことを詳しく話してくれました。話を聞き終えた私は腹を括り、ある提案したのです。
「そっか! じゃあ子ども作ろう!」
それを聞いて、夫はびっくり。もうすぐいなくなる自分と子どもを作っても、つらい思いをするだろうと言いました。
しかし私の決意は揺らぎません。1年ほどの結婚生活でしたが、夫のことは理解しているつもりです。責任感が強い彼なら、子どものために意地でも生きようとするはず。私はなんとか彼を説得し、妊活をスタート。幸い、すぐに妊娠が叶いました。
地獄の日々がスタート
私の妊娠と同時に夫の治療がスタート。治療は壮絶で、覚悟はしていたものの地獄のような日々でした。副作用に苦しむ姿を見ると、何度も「やめてもいい」と声をかけたくなります。しかし夫は、だんだん大きくなるおなかを見ながら、頑張ると言ってくれました。
「別れよう」と言われたとき、夫はすべてを諦めたような表情をしていましたが、今は違います。私と子どものために、夫はつらい治療に耐え抜いてくれて、ついに私は元気な男の子を出産しました。
余命3年、その後…
余命と言われていた3年が経ち、息子は元気いっぱいに成長しました。そして、毎朝息子が駆け寄る先には、夫がいます。夫の生きようとする力はすさまじく、医師も驚くほどのバイタリティを見せてくれました。
今も治療は続いていますが、あのとき私と別れていたら、きっと治療に耐えられなかったと夫は言います。これは私の作戦勝ち! 夫なら、きっと病気を克服してくれると信じています。
突然の余命宣告に、さぞ動揺したことでしょう。そんな中見せた妻の覚悟や強さに、夫も支えられたはずです。病気が治るように、応援せずにはいられませんね。
▶▶▶ベビーカレンダーアプリに「つぶやき」コーナーができました!
「つぶやき」は毎日、育児や家事に追われて頑張っているママたちへ友人や夫には言えないけど誰かに聞いて欲しい!みんなと共有したい!など「悩み」「愚痴」「日常のあれこれ」を思い切り吐き出せる場です!溜め込まずにここでつぶやいてスッキリしましょう!