「生理痛くらいで?」と言い放った女性上司
20代のとき、私は洋服を扱うショップで働いていました。
1日中、立ったままでの仕事になりますから、平常時でもしんどいのに、生理期間ともなると2日目まで続く下腹部の重さや頭痛も加わり、体調は著しく低下。それでも仕事を休むわけにはいかず、必死で立っていました。
その日も生理期間中で、いつも以上に体調が思わしくない中、仕事をしていたときです。私の顔色がかなり悪かったらしく、女性の上司から「具合が悪いの?」と声をかけられたので、「生理痛です」と答えると、「生理痛? そんなの私はないわよ。生理痛くらいでつらいわけないじゃない」と言われてしまって……。
ますます生理休暇を取得しにくくなったこともつらいですが、同じ女性で生理の痛みが理解できるであろう人から「生理痛くらいで」と言われたことが、ことのほかショックでした。
身を持って生理痛を経験した上司は…
それから半年経ったある日。突然、女性上司が私に謝罪してきました。
「生理のとき、つらかったでしょう。あのとき、あんな言い方してごめんなさい」と。
50代を迎えた女性上司。3カ月ほど生理がない状態が続いたあと、これまで経験したことがない経血量と下腹部の痛みに襲われ、婦人科に行ったそうです。そのとき「今までは痛みがなかったようだけど、人によっては毎月痛みに耐えている人もいる」と医師から聞かされ、私のことを思い出したのだそう。
そして「ひどいことを言ってしまった……」と、とても後悔したのだと言われました。それからは生理時の体調不良にも気づかってくれ、あまりに痛みがひどければ「休憩をとっていいよ」と声をかけてくれるようになりました!
自分でも鎮痛薬を飲むなど努力はしていましたが、やはりつらさをわかってくれる人が職場にいることは安心感を得られるのだと実感しました。もともと思いやりがあって尊敬できる上司でしたので、現在はより働きやすくなっています!
著者/田中雪子
作画/モリナガアメ
監修/助産師 松田玲子
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