気持ちのコントロールができない
生理になると、なぜかイライラが止まらなくなる私。家族や友人に言われた何気ないひと言に、無性にイライラしてしまったり、八つ当たりをしてしまったりと、自分で感情をコントロールできなくなることが増えてしまいます。心の中では申し訳ないと思いながらも、ついついキツイ言葉が出てしまい、そのせいで疎遠になってしまった人がいたことも……。
このままではまずいと思った私は、自分の症状について調べてみることに。すると、「PMS(月経前症候群)」という言葉があることを知りました。イライラの原因がわかり少しホッとしたのですが、当時まだ10代だった私は恥ずかしさもあり、PMSについて誰かに相談することができませんでした。
心が軽くなった魔法の言葉
生理中のイライラを抱えたまま20代になった私。近所にホットケーキがおいしい喫茶店を見つけて、私は度々通っていました。40代後半の女性がひとりで切り盛りしているお店で、アットホームな雰囲気がとっても心地よかったのです。そのうち店主さんとだんだん親しくなり、ホットケーキを食べながら他愛もない会話をする時間が私の癒しとなりました。
そんなある日のこと。店主さんから私の様子がいつもと違うとの指摘が。その日はちょうど生理中で、いつものイライラと闘っているとき。私は迷いましたが、自分の症状や長年悩んでいることについて打ち明けてみようと思いました。すると、店主さんはやさしい笑顔で「イライラするのは悪いことじゃないわよ」と言ってくれ、その瞬間に心がスッと軽くなったような気がしたのです。
それまでの私は、イライラするのは悪いことだと思っていて、誰かを傷つけてしまわないか不安で落ち込んでいました。しかし、店主さんにイライラする気持ちを認めてもらったことで、不思議とイライラも収まっていったのです。私にとっては、まさに魔法のひと言でした。
生理期間中のイライラにずっと悩まされていた私は、馴染みの喫茶店の店主さんからかけられた言葉のおかげで救われました。生理の悩みはなかなか相談しにくいことですが、どうしてもつらいときは誰かに話してみることも大切だと気づきました。今後は、婦人科に行ってPMSについて相談してみようと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/小野智子
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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