せっかくのお祝いが…喜びから一転
娘の初節句の日、夫と一緒に袴ロンパース姿の娘の写真撮影をすることに。このとき生後4カ月半の娘は腰がすわっていなかったので、夫に娘を支えておいてと伝え、私は3人で記念写真を撮るためにカメラをセットしようと娘から離れました。
「見て! 座ってるよ!」という夫の声に顔を上げると、娘を座らせた状態で手を放して喜んでいる夫。「危ない!」と私が声を上げると同時に娘は前に倒れ、おでこをフローリングに打ちつけてしまったのです。
どうしたら…泣き叫ぶ娘に募る不安
大声で泣く娘を抱き上げると、おでこが真っ赤になっていました。おでこを冷やしながら、なぜ手を放したのかと夫に聞くと、腰がすわることの意味がわかっていなかったとのこと。夫は娘に「ごめんね」とひたすら謝っていました。
娘は15分以上も泣き続け、夫が「#8000(小児救急電話相談)」に電話をかけてくれましたがまったくつながらず、夫婦ともに不安が増すばかり……。
藁にもすがる思いで電話した先は!?
かかりつけ医は診察時間外だったため、近所の小児科を片っ端から検索すると1件だけ診察時間中の表示が。藁にもすがる思いで電話をし、私は号泣しながら受付の方に事情を説明しました。
今からすぐ行くので診察してもらえないかと尋ねると、「少し待っていてください」とのこと。しばらくすると「医師に代わりますね」と言われ、電話に出た医師は私の話をしっかり聞いてくれ、「その状況なら経過観察で心配ないから、お母さんは落ち着いて」とやさしく声をかけてくれました。私は安堵と対応してくれた医師への感謝で涙が止まらなくなりました。
この翌日、念のためにかかりつけ医で診察してもらいましたが、娘は異常なし。今思うと緊急とは言え、診療時間ギリギリに一度も行ったことのない病院へ電話して、さらには号泣するなんて……と恥ずかしい気持ちでいっぱいですが、娘が無事だったことが何よりです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:下川美悠/女性・主婦。2022年に不妊治療の末に長女を出産。理学療法士として病院勤務。現在は育休中で日々ワンオペ育児に奮闘中。長女の妊娠中や出産後のつらかったことや楽しかったことなど自身の体験を執筆している。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています